2014年9月3日水曜日

朝日誤報問題は目くらましだ!マスコミが隠す吉田調書の恐ろしい本質 (伊勢崎馨 LITERA) : 「産経、読売は何十年も前からから自民党政権とともに原発導入の旗ふり役をつとめ、福島原発の事故後も原発再稼働を叫んできた。まさに原発シンジケートの一角をなしている2 つのメディアが、同じく原発再稼働をもくろむ安倍政権とともに仕掛けた情報誘導―—それが今、起きている吉田調書騒動の本質なのだ。」

LITERA
朝日誤報問題は目くらましだ!マスコミが隠す吉田調書の恐ろしい本質
2014.09.02

(略)

 これが事実なら、今なお責任逃れに終始する民主党の体質とそれにくっつく朝日の不見識にうんざりさせられるが、しかし実を言うと、政治的なふるまいをしているのは、朝日を追及している産経、読売も同じなのだ。そもそも、9月に政府から発表される予定のものがなぜ、それより早くこの2社にだけ流出したのか。官邸担当記者が語る。

「産経、読売に吉田調書を流したのは官邸です。内閣の事故調の聴取結果は内閣官房、官邸が握っていて、あそこまで正確な内容は官邸からしか出ない。官邸は今、本気で朝日を潰しにかかっている。官邸がこの吉田調書を本人の非公開の意志があったにもかかわらず公開にしたのは、5月に朝日の例の誤報があって、本物を出せば、民主党と朝日潰しの材料にできると考えたからです。そして、自分たちに近い産経と読売に前打ちさせた。産経のネタ元は菅義官房長官、読売のネタ元は今井尚哉首相秘書官だといわれています。とくに今井秘書官と読売の関係は有名で、TPP交渉はじめこのところの官邸がらみの重要なニュースは今井秘書官のリークでことごとく読売がスクープしている」

 実は今回の吉田調書で誤報が発覚したのは朝日だけではない。読売新聞は事故後しばらくたった2011年5月、一面トップで当時の菅首相が「海水注入中断」を命じ、「震災翌日、55分間」に中断があったと報道しているが、吉田調書では海水注入を止めてきたのは「(東電の)武黒フェロー」であり、しかも、吉田所長は中断をせずに海水注入を続けたと証言していた。読売も完全に誤報をおかしていたわけだが、こちらの方は菅元首相がブログでひとり騒いでいるだけでまったく問題になっていない。読売、産経、官邸連合軍によって、明らかに朝日だけが狙い撃ちされているのだ。

 まあ、朝日がどうなろうが知った事ではないし、ひもつきの新聞同士の醜い争いもメディアの裏がどんどん露呈されることになるので悪いことではない。しかし、この吉田調書をめぐる報道が問題なのは、調書のもっとも重要な部分が別の問題にすりかえられてしまったことだ。

 A4版で約400頁という吉田調書には、細かい退避命令の行き違いなどとは比べ物にならない、恐るべき“実態”が描かれている

「われわれのイメージは東日本壊滅。本当に死んだと思った」
 
 これは2号機の原子炉水位が低下し、危機的な状況に陥った3月14日夜のことを吉田所長が思い出して語ったものだ。「東日本壊滅」。この一言だけでも、原発事故がどれほどの状況だったかがわかるだろう。吉田所長によれば、この時、2号機はまさに危機的状況だったという。格納容器の圧力が上昇し、消防車の注水ができない。

「われわれのイメージは東日本壊滅ですよ。完全に燃料露出しているにもかかわらず、減圧もできない、水も入らないという状態で、本当にここだけは一番思い出したくないところです。ここで本当に死んだと思ったんです。2号機はメルト(ダウン)して、完全に格納容器の圧力をぶち破って燃料が全部出ていってしまう。最悪の事故ですから。チェルノブイリ級ではなくてチャイナシンドロームではないですけれども、ああいう状況になってしまう」

 東日本壊滅、そしてチャイナシンドロームが目前に迫っていたのだ。すんでのところで、踏みとどまることができたが、もしもう一歩、ほんの一歩間違えれば、東日本一帯が壊滅し、首都圏を含む広大な地域とそこに生活する人間が被爆するところだった。多くの人間が逃げ惑い、人口の密集する東京は大パニック、人々は西へ西へと向かう。もちろん交通機関もマヒし、物資は滞り、そのために略奪や殺人さえ起きていても不思議はなかった。直接的原発事故の被害だけでなく、そうなれば多くの人々が命を落としていただろう。本当にもう一歩──。この証言は、原発事故がいかに恐ろしい事態を生み出すかをリアルに伝えるものだった。

 ところが、読売や産経は朝日新聞誤報と菅首相の対応のまずさだけを書きたてるばかりで、このもっとも重要な部分をほとんど報じなかったのである。読売は吉田所長が「東日本壊滅」を覚悟した部分の記述は一切なし、産経も第一報の9日後に、連載の最終回で触れただけだった。

 周知のように、産経、読売は何十年も前からから自民党政権とともに原発導入の旗ふり役をつとめ、福島原発の事故後も原発再稼働を叫んできた。まさに原発シンジケートの一角をなしている2 つのメディアが、同じく原発再稼働をもくろむ安倍政権とともに仕掛けた情報誘導―—それが今、起きている吉田調書騒動の本質なのだ。

 だが、残念ながら、多くの読者やネットユーザーはまんまとその情報操作に踊らされ、吉田調書の本質については見向きもせずに、朝日批判に目を奪われている。

 たしかにミスリードをしながら官僚的対応を続ける朝日はどうしようもない。だが、一報道機関の誤報よりももっと恐ろしい事態が進行していることになぜ誰も気づかないのだろうか。

(伊勢崎馨)








5 件のコメント:

里山慎二 さんのコメント...

誰の心も動かさない文字記号をせっせと垂れ流す仕事は、虚しくないですか?

左翼枠で、せっせと頑張れ~!

setsuko sakuraba さんのコメント...

伊勢崎馨の意見を基軸にするのは、根本的に間違っていると思いますが…

匿名 さんのコメント...

私が韓国の新聞、学者の文章、教科書を読むこととなったのは、何度もぶり返される慰安婦問題はどうしてだろうとパソコンで調べたのがきっかけでした。驚愕しました。韓国人の小学生以下ともいえる論理展開の異常さ、歴史的時間軸、空間軸がめちゃくちゃで、あちこちから探してきた他人の論理を切り貼りしてくっつけ、そこに自分の創造と嘘と作り話が織り込まれ、最後はその自分の作り出したおかしな文章に酔って威張る、何事にも上下をつけ、「障害者」とか「東南アジア人」を差別言葉に平気で使う。自分を褒め威張り他人を馬鹿にしてあざ笑う。 頭が熱くなって吐き気がしてきました。こんな人たちだとは全く知りませんでした。思わず「韓国人の頭」とパソコンで調べて、DNAについてのドイツ、アメリカ教授の研究から思わぬ事実を知ってしまいました。「韓国人は頭がおかしい」と、ついサーチ欄に打ち込んで、多くの日本人が朝鮮人の異常さ知っていて、それを分析していることを知りました。「福沢諭吉」を読むきっかけもそれでした。伊勢崎馨さん、あなたの書いていることもわたくしが「朝鮮脳」と呼ぶようになった頭の持ち主のような気がします。自分使用に他人の本や文章を利用し、自分に都合のよいように作り変え押し付ける、あなたは在日の方ですね。 今になって私は日本がこんな危険な人々によって新聞やてれびが汚染され日本人が洗脳されていたんだと気が付き恐ろしくなっています。正直に誠実に真実に向き合って自然や物に感謝し生きて、嘘を言うのをやめてください。

げんさん さんのコメント...

伊勢崎君、俺はお前が嫌いや。

匿名 さんのコメント...

そもそも、吉田調書を最初に朝日にリークしたのは誰なんだと。
そのソースの絡みがあるからあんなおかしな記事になったんじゃないのかい?
もう結論言おう。
ソースは原発事故当時の官邸にいた人物としか思えない。
なぜなら、吉田調書の詳細を知っているのは政府関係者の中でもごく少数しかいないからだ。
首相、官房長官、経産大臣、官房副長官、総理補佐官、総理秘書官、官房参与と内閣府の本当に上位の人間くらいだろう。
その中で朝日新聞にネタをリークするような存在は、正直役人とは考えられない。
朝日新聞との関係を考えたら、ズバリ政治家だ。しかも、活動家出身の総理、革マル派が牛耳る労組から献金を受けていた官房長官、これまた左派の経産大臣...
そのバックの過激さを考えると、背筋が凍りつく...