東京新聞
秘密保護法案 家族調査、警官も不安 「まるで犯罪捜査」
2013年11月22日 夕刊
特定秘密保護法ができると、中央省庁などの行政機関が職員の人物査定(適性評価)を行い、特定秘密に関わる役職にしてよいか決める。特に多くが対象にされそうなのは警察官、自衛官などだが、現場からは「家族が調査されるのは不安。やりすぎは困る」と懸念の声が出ている。
(秘密保護法案取材班)
適性評価は配偶者(事実婚のパートナーを含む)や子、同居人、父母などの住所、氏名、生年月日、戸籍を調べる。兄弟姉妹が外国籍の人と結婚していると「秘密を漏らす可能性が高い」と不利に判定されかねない。
さらに本人は(1)スパイ・テロ活動との関係(2)犯罪、懲戒歴(3)薬物乱用(4)精神疾患(5)飲酒の節度(6)信用情報(借金情報)などを調べられるが、この法案は脱原発運動なども「テロ」とみなせる条文になっている。
プライバシーを探られることについて、警視庁のあるベテラン捜査員は仕事上、本人の経済状態や飲酒の節度などに関する調査は仕方ない、と一定程度容認する。ただ、「適性調査は本人の同意の上というけれど、組織にいたら拒否なんてできない。息苦しくなる」と話す。
中部地方の男性警察官は「制度を見直し、調査対象は本人に限るべきだ。調査対象の範囲が広すぎ、まるで犯罪者の捜査だ」と指摘する。
警備公安部門のベテラン警察官は「自分も捜査対象をとことん調べるが、法案は『まず、おまえから調べる』と言われたようで違和感がある。(調査が)家族やきょうだいに及ぶのかどうかも不安だ。やりすぎは困る」と胸の内を明かす。「秘密が漏れないことは必要だが、何が秘密なのかも知らされないのは不安」。心配は消えない。
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