NHK
福島第一原発3号機で燃料プールに機器落下
8月29日 18時20分
東京電力は、福島第一原子力発電所3号機で、爆発で損傷した機器をクレーンで撤去しようとしたところ、誤って使用済み燃料プールに落下させたと発表しました。周辺の放射線量に変化はないとしていますが、プールの中には現在も500体余りの核燃料が入っていて、東京電力で損傷がないか調べています。
東京電力によりますと、29日午後1時前、福島第一原発3号機の使用済み燃料プールで、爆発で損傷した機器を遠隔操作のクレーンで撤去しようとしたところ、誤ってプール内に落下させたということです。落下したのは使用済み燃料プールに核燃料を出し入れするための「操作卓」と呼ばれる機器で、大きさはおよそ1メートル四方、重さは400キロあるということです。
3号機の使用済み燃料プールには、現在もがれきと共に核燃料566体が残されていますが、東京電力は、プール周辺の放射線量に変化はないほか、モニタリングポストの数値にも異常はないとしています。また、作業は遠隔操作で行われていたため、近くに作業員はおらず、けが人もいないということです。
3号機では早ければ来年の前半にも使用済み燃料プールから核燃料の取り出しを始める計画で、東京電力は今回のトラブルによって核燃料が損傷していないか詳しく調べるとともに、計画への影響についても検討することにしています。
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