2013年8月2日金曜日

IMF、世界経済に与える影響大として、日本に対して財政再建や構造改革などの対応を急ぐよう促す

NHK
IMF 日本の財政再建「世界に影響」
8月2日 6時22分

IMF=国際通貨基金は、各国の経済政策が世界に及ぼす影響を分析する報告をまとめ、日本については、財政再建が遅れ日本の国債に対する投資家の信頼が揺らげば、市場の混乱などを通じて世界全体の成長率を大きく押し下げるおそれがあるとして、対応を急ぐよう促しました。

IMFは1日、主な国の財政政策や金融政策が世界に及ぼすさまざまな影響を分析する報告をまとめました。

このうち日本については、安倍政権の発足後、加速した円安が世界に及ぼす影響を取り上げ、10%程度の円安が続けば日本と輸出で競争している中国や韓国などの成長率が0.1%から0.2%下がるというマイナス面を指摘しました。

ただ、安倍政権の経済政策・アベノミクスが完全に実施されて日本の内需が高まれば、マイナスを上回るプラスの影響をもたらすと分析しました。

一方で報告では、日本の財政再建の取り組みが遅れ、日本国債に対する投資家の信頼が揺らぎ長期金利が仮に2%程度上昇すると、金融市場の混乱などを通じて世界全体のGDP=国内総生産を2%規模で押し下げるおそれがありうるという分析を示し、日本に財政再建や構造改革などの対応を急ぐよう促しました。

このほか報告では、アメリカの金融緩和が縮小されるという市場の観測をきっかけに新興国で資金の流出や通貨安などの影響が広がったことにも触れ、金融政策には市場が不安定になるのを抑える明確な説明が必要だと強調しました。

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