2013年8月29日木曜日

新潟県の泉田知事、東京電力や原子力規制委員会を改めて批判。東電は「うそをつく企業」、規制委員会は「原発の性能基準のみを任務にして」「住民の安全を守るという使命感を持たない組織」。

読売新聞
新潟知事「東電うそつく企業」…記者会見で

 28日に東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見した新潟県の泉田知事は、東京電力や原子力規制委員会への批判を改めて繰り返し、外国メディアに自らの主張の正当性を訴えた。

 外国の特派員ら約50人を前に、泉田知事は2011年の福島第一原発事故でメルトダウン(炉心溶融)が約2か月後に判明したことなどを挙げ、東電は「うそをつく企業」と非難した。東電が柏崎刈羽原発で安全審査申請を進めようとしていることについては「広瀬直己社長の頭の9割は福島の賠償と資金調達。安全な原発を運営できるのか疑問を感じている」と述べた。

 また、福島第一原発から汚染水が海に流出している問題などにも言及。「5月の段階で放射性物質の濃度が上がっているので、調べればもっと早く発表できた。広瀬社長は3・11の教訓を学べなかった」と対応の遅れを批判した。

 新規制基準を作った原子力規制委員会についても「原発の性能基準のみを任務にして自らの役割を狭めようとしているように見える」と対応を疑問視。法律の規制を超える被曝ひばくがあった場合の対応など、これまで規制委に出した質問に対して回答がなかったことを挙げて「住民の安全を守るという使命感を持たない組織が、安全を守るのは困難ではないか」とした。

 批判の矛先は首都圏の住民にも。2002年に発覚した東電のトラブル隠し問題を振り返り、「地域の生活と国家のエネルギー政策について深い考えを都市住民は持っていないのではないか」と原発立地県との意識の差を指摘した。

 知事は同日夜、都内の日本記者クラブでも会見し、東電批判を繰り広げた。

(2013年8月29日08時14分  読売新聞)

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