読売新聞
汚染水漏水量なお疑問…規制委員長、厳しく批判
東京電力福島第一原子力発電所の貯蔵タンクからの汚染水漏れについて、原子力規制委員会は28日、国際原子力・放射線事象評価尺度(INES)に基づく暫定評価を、レベル1(規定の運転状態からの逸脱)からレベル3(重大な異常事象)に2段階引き上げた。
しかし、田中俊一委員長は28日の記者会見で「300トン漏れたという(東電の推定に)証拠はない」と、東電の調査のずさんさを厳しく批判。「今後、漏水量が変われば(再び)評価を変えざるを得ない」と話した。
レベル3は、INESの8段階の深刻度で上から5番目にあたる。漏れた水に含まれる放射性物質の総量などから判断された。
しかし、300トンもの水がどこへ流出したのか分かっていない。漏水の発覚時に満水より300トン少なかったが、タンクに水位計がなく、もともと満水だったかどうかも不明。「300トン」という漏水量が疑われているのは、このためだ。レベルの修正を検討した規制委の定例会合では、委員から「拙速な評価は混乱を招く恐れがある」などの指摘が相次いだ。
(2013年8月29日07時36分 読売新聞)
0 件のコメント:
コメントを投稿