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福島原発汚染水で来週中に抜本策概要 政府、五輪招致へ影響配慮
産経新聞 8月30日(金)7時55分配信
東京電力福島第1原発の汚染水問題で、政府が抜本的な解決策の概要を来週中に公表することが29日、分かった。汚染水問題は国際社会でも懸念が高まっており、政府が東京への招致を目指す2020年夏季五輪の開催地が9月7日の国際オリンピック委員会総会(アルゼンチン)で決まるのを前に対策を打ち出し、不安を払拭したい考えだ。
対策では、地下水が原子炉建屋へ流入するのを防ぐ凍土遮水壁などの具体策と、実現へのスケジュールが盛り込まれる見通し。凍土遮水壁には予備費を使う方針。
約60種類の放射性物質を取り除く多核種除去装置「ALPS」は9月中旬以降に順次稼働する予定。ALPSは本格稼働に向けて試験運転をしていた6月に装置からの漏れが確認され、腐食も認められたことから運転を停止し、現在は補修している。全系統が稼働すれば1日当たり750トンの汚染水を処理する能力があるという。
さらに建屋に流入する地下水を減らすことを目的に、建屋近くの井戸からくみ上げた水を浄化する設備の導入を進める。一方、地下水を建屋に流入する手前でくみ上げ、海へ放出する計画は地元の了解が得られず、設備は整ったものの頓挫している。
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