2013年8月4日日曜日

麻生副総理は「ナチス発言」を謝罪して辞任するべきだ(五十嵐仁) 「政治家としても副総理としても完全に失格」

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麻生副総理は「ナチス発言」を謝罪して辞任するべきだ
五十嵐仁 法政大学大原社会問題研究所教授・所長

(略)
 また暴言を吐くだろうということは、第2次安倍内閣の副総理として入閣したときから、予想されていました。だから、講演で私などは「この人は麻生ではなく、アホーと言うべき人です。漢字が読めない。感じも悪い」などと、失礼なことを言っていました。

 しかし、こうなってみると、「失礼」ではなく、本当のことだったんですね。政治家は言葉を武器とする職業ですから、もともとこの人はその資質を持たず、政治家に向いていなかったのではないでしょうか。

 それに、世界史についても知識が皆無です。このような人が外務大臣をやっていたのですから、日本の外交がなっていないのは当然でしょう。

 ナチスは国会放火事件をでっち上げ、ディミトロフなどを逮捕して共産党を弾圧し、反対勢力を排除した国会で「授権法」を成立させてワイマール憲法の機能を停止させました。「ある日気づいたら変わっていた」などというものではありませんし、「ナチス憲法」などというものは存在していません。
 麻生さんは、このような一連の経過を全く知らないということが、先の発言から分かります。もう少し、世界史を勉強されたらいかがでしょうか。

 現代の世界において、ヒトラーやナチスに言及することが、どれほど大きな問題を引き起こすかということについて全く自覚がありません。これも、外相経験者としては驚くべきことです。

 また、ナチスの手口に学ぶということは、反対勢力を弾圧して現行憲法を機能停止にせよと言っていることと同じです。それとも、「だれも気づかない」うちに、こっそり憲法を変えてしまえと言いたかったのでしょうか。恐らく、自分が何を言っているのか、麻生さんは十分に理解していなかったのでしょう。

 この発言で、麻生さんが現代の政治家としても副総理としても完全に失格であることがまたもや明瞭になりました。発言についてきちんとした謝罪を行ったうえで、副総理を辞任するべきです。

(略)


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