新法制局長官、集団的自衛権の解釈見直し派に
安倍首相は1日、内閣法制局長官に小松一郎・駐仏大使を起用する方針を固めた。
8日にも決定する見通しだ。山本庸幸・内閣法制局長官は退任し、最高裁判事に就く。集団的自衛権を巡る憲法解釈見直しの議論を進めるため、従来の政府解釈を堅持する立場だった山本氏を退任させ、解釈見直しに前向きな小松氏を起用することで、態勢一新を図る。小松氏は外務省出身で、内閣法制局の勤務経験がなく、いずれも内閣法制局長官として前例がない。首相主導が色濃くにじんだ人事となる。
小松氏は、外務省で条約課長、国際法局長を歴任し、日本の安全保障法制や国際法に精通していることで知られる。国際法局長当時には、第1次安倍内閣(2006年~07年)で設置され、集団的自衛権に関する解釈見直しを提言した有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」(座長=柳井俊二・元駐米大使)に、裏方としてかかわった。
(2013年8月2日08時44分 読売新聞)
内部推薦・昇格人事のあり方が首相による文字通りの決断・任命に変わることで、時の政権から中立的に一貫した法令解釈を行うというこれまでの内閣法制局のあり方が大きく変わるだけでなく、かろうじて維持・信憑されてきたと言うべき霞ヶ関からの独立性も崩れてしまう。つまり内閣法制局の崩壊である。
— ナンノツモリダー ! (@sspmi) August 2, 2013
内閣法制局の関係者から頂戴したメール:「9条の解釈は法制局が独りで唱えてきたものではなく、過去50年にわたって、総理や外務大臣らを含め(主として自民党の)政府・内閣が一貫して明らかにしてきたもの」。その変更は半世紀も「政府が間違えてきたというに等しく、天に向かって唾する行為」。
— ナンノツモリダー ! (@sspmi) August 2, 2013
Zakzak
安倍首相、強烈な対中牽制人事! 法制局長官に集団的自衛権容認派
2013.08.02
安倍晋三首相が、国際常識である集団的自衛権の行使容認に向けて、極めて大胆な人事を決断した。内閣法制局長官に行使容認派の小松一郎駐仏大使を起用する方針を固めたのだ。民主党政権時代に傷ついた日米同盟を修復・強化することで、中国と北朝鮮を強烈に牽制する狙いだ。
内閣法制局は「法の番人」と呼ばれ、歴代長官は役人でありながら恣意的な法解釈を続け、首相の判断もしばってきた。
小松氏は条約課長、国際法局長を歴任した「国際法のプロ」(外務省幹部)で、きまじめな学究肌で知られ、安保法制懇の提言策定では裏方として活躍した。集団的自衛権の行使容認にこだわりがあり、内閣官房参与の谷内正太郎元外務事務次官が安倍首相に起用を進言した。
長官に外務省出身者が登用されるのは初めてで、法制局での勤務経験がない人物の起用も前例がない。
安倍首相は「日本領土周辺の公海上を警備している米艦船が攻撃された際、日本の艦船が助けなくてもいいのか」と述べるなど、集団的自衛権の行使容認への決意を何度も表明してきた。実現すれば、日米同盟の絆はより深まる。
これに対し、歴代長官は集団的自衛権について「保有しているが行使できない」とする憲法9条解釈に固執してきた。
第1次政権時代、安倍首相が国会答弁による憲法解釈の変更を模索した際も、法制局は長官ら幹部数人が「集団辞職」をチラつかせて抵抗し、首相に再考を迫った。
このため、安倍首相は諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」を設置したが、2008年に報告書がまとまる前に辞任に追い込まれ、後継の福田康夫首相(当時)が報告書を棚上げした経緯がある。
今回、安倍首相が小松氏の起用に踏み切った背景には、法制局の“脅し”に屈せず、行使容認に慎重な公明党を牽制する狙いもある。同時に、山本庸幸長官を最高裁判事に充てる人事も固め、法制局のメンツも立てる配慮も行う。
政治評論家の屋山太郎氏は「法制局は官僚内閣制の残滓だった」と、安倍首相の人事方針を評価したうえで、「日本が集団的自衛権の行使に踏み切れば、米艦船の防護や、米グアムに飛ぶミサイル迎撃もできる。これで抑止力が向上し、中国や北朝鮮も日本に手を出しにくくなる」と述べた。
山本長官は最高裁に。ジュリスト2012年6月号に「集団的自衛権の行使を認める必要があるならば、これを禁じている憲法9条そのものを改正する手続が必要であると考えています」との山本長官の記載あり/新法制局長官、集団的自衛権の解釈見直し派にhttp://t.co/HINIZZo2V7
— shoya (@sho_ya) August 2, 2013
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