「あだし野の露消ゆる時なく、鳥部山の煙たちさらでのみ住み果つる習ひならば、いかにもののあはれもなからん。世は定めなきこそいみじけれ。
命あるものを見るに、人ばかり久しきはなし。かげろふの夕べを待ち、夏の蝉の春秋も知らぬもあるぞかし。つくづくと一年を暮すほどだにも、こよなうのど けしや。飽かず、惜しと思はば、千年を過すとも、一夜の夢の心地こそせめ。住み果てぬ世にみにくき姿を持ち得て、何かはせん。命長ければ辱多し。長くと も、四十に足らぬほどにて死なんこそ、めやすかるべけれ。
そのほど過ぎぬれば、かたち恥ずる心もなく、人に出で交らはん事を思い、夕べの陽に子孫を愛して、さかゆく末を見んまでの命をあらまし、ひたすら世を貪る心のみ深く、もののあはれも知らずなりゆくなん、あさましき。」
と書かれた化野(あだしの)にある念仏寺。
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化野は、古来から東山の鳥部山とともに葬送の地で知られる地域。
この念仏寺には、付近に散乱していた墓石・石仏・石塔が8千ほど集められ、供養されているという。
8月の千本灯籠は有名です。
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お寺へのアプローチ
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お寺へのアプローチ
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お寺近くの家並
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お寺近くの家並
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