朝日新聞
プール燃料搬出、最大3年遅れ 福島第一の工程表を改訂
熊井洋美 2015年6月12日15時44分
国と東京電力は12日、福島第一原発の廃炉に向けた「中長期ロードマップ」(廃炉工程表)を改訂した。1~3号機の使用済み燃料プールからの核燃料取り出し開始時期は、前回改訂時から最大で3年遅れ、最も早い3号機でも2017年度中にずれこんだ。一方、全体で30~40年かかるとされる廃炉工程の大枠は変更しなかった。
政府の廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議(議長・菅義偉官房長官)で決定した。改訂は13年6月以来2年ぶり。この間、タンクからの高濃度汚染水漏れなどトラブルが相次ぎ、作業員の労災事故も増加。1~3号機のプールからの核燃料搬出に向けた作業は難航し、15~17年度に始めるとしていた前回改訂時の工程は実現困難になっていた。
国と東電は、これまでの姿勢を「スピードを重視した結果、トラブル発生時に逆に作業の遅れを招いてきた」と反省。迅速さよりリスク低減を優先する方針に転換した。プールからの核燃料搬出開始時期は、3号機が17年度に、1、2号機が20年度に、それぞれ遅らせた。一方、廃炉の最難関作業となる溶け落ちた燃料の取り出しは、21年中に1~3号機のいずれかで始めるという目標の大枠を維持するとしている。工法を18年度前半に決定する。
汚染水対策については、20年中に一定のめどをつけるため、凍土壁の建設などで建屋に流入する地下水を抑えたり、漏れにくいタンクに置き換えたりする時期の目標を新たに掲げた。(熊井洋美)
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