2017年7月22日土曜日

大正15年/昭和元年(1926)2月 スターリン「レーニン主義の諸問題によせて」 福本和夫、山川均の方向転換論を批判(「マルクス主義」誌) 東京製綱株式会社、「クローズドショップ」締結 朴烈・金子文子夫妻の大審院法廷開始 大阪松島遊郭移転疑獄事件摘発

鎌倉 若宮大路にて
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大正15年/昭和元年(1926)
2月
・大田實、少佐昇進。
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・中野重治(24)、佐野碵・亀井勝一郎ら社会文芸研究会員に千田是也、柳瀬正夢らが加わりマルクス主義藝術研究会結成。他に、林房雄、鹿地亘、佐々木孝丸、山田清三郎ら。
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・関西女給総同盟、失業者救済などのため広島市内の女給中心に組合組織運動開始。
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・正宗白鳥、戯曲「安土の春」(「中央公論」)、江見水蔭「自己中心明治文壇史」、小林秀雄(24)「佐藤春夫のヂレンマ」(「文藝春秋」)、宮沢賢治(29)、童話「ざしき童子のはなし」(尾形亀之助編集「月曜」)。
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・宇野千代(29)、尾崎士郎との婚姻届提出。「十円札とキビガラ」(「新小説」)。
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・勝見庸太郎プロダクション創立。松竹を独立し、マキノと提携。
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・松竹下加茂撮影所、松竹京都撮影所と改称。
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・ドイツとイタリア、南チロル帰属問題で対立。
ムッソリーニとシュトレーゼマンの相互非難応酬。
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2月1日
・赤松克麿「転換期の日本社会運動」刊行。
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2月1日
・キルギス自治共和国成立。
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2月2日
・広東政府、排日運動中止命令
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2月3日
・独、国会外務委員会、国際連盟加盟申請案可決。
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2月3日
・チェコスロバキアでチェコ語が公用語に。少数民族言語使用の権利は保証される。
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2月3日
・ニューヨーク、チャールストン耐久競技大会。優勝者は22時間30分を踊り続ける。
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2月4日
・訓練のため民家に分宿していた甲府第49連隊の兵、誤って機関銃を発砲、主婦1人重体。
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2月4日
・伊、地方自治体首長、公選からファシストによる任命制に。
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2月6日
・スターリン、「レーニン主義の諸問題によせて」刊行。
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2月7日
・資本家団体の要求を容れた労働組合法政府案・争議調停法案に対し、労働団体が反対デモ(東京・大阪・京都・岡山・横浜・神戸)。
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2月8日
・インド、初の労働組合法成立。
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2月9日
・警視庁、飛行機からのビラまき制限規則を新設。
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2月10日
・ドイツ、国際連盟加盟を申請。
9月8日承認。1933年ナチス政府が脱退決定。
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2月11日
・建国会の赤尾敏、在郷軍人会等と第1回建国祭を行う。
東京の芝公園など3ヵ所より宮城前まで約3万人がデモ行進。
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2月11日
・「不同調」記者嘉村磯多、葛西善蔵に寄稿依頼。口述筆記を引きうける。
これにより、「不同調」誌上に「小感」「冗語」など感想文や小説「酔狂者の独白」(「新潮」大正15年9月)完成。
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2月12日
・青島塩の日本向輸出に関する日中協定成立。
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2月12日
・日本駆逐艦、中国国民軍より砲撃を受ける(中国太沽砲台)。
13日 日本の芳沢公使抗議。
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2月12日
・福本和夫、「社会の構成並に変革の過程」刊行。
3月22日、「唯物史観と中間派史観」。
6月5日、「経済学批判の方法論」。
11月12日、「理論闘争」。
この頃、福本イズム風靡。

この月、
・福本和夫、「マルクス主義」誌上で山川均の方向転換論を批判。
「神田㐮太郎は大正九年に東大法学部をでた外交官で、・・・。神田は大学をでて外務省に入り、何年かベルリン大使館につとめていた。そのとき大学同期の福本が文部省留学生(文留)としてベルリンにやってきて、諸事神田の世話になった。いまドイツでどんな思想が注目されているかときかれ、カール・コルシュとジェルジ・ルカーチの名をあげたこともある。福本はそのコルシュを家庭教師に雇った。薄給で定評の「文留」でもマルク・インフレーションのなかでは、ドイツ人から金持ちと見られたそうである。神田はまたドイツ語に「あまり自信のない」福本の乞いをいれて、何カ月がかりで『歴史と階級意識』をいっしょに読んでいる。その神田が東京に帰任しておどろかされたのは、福本が左翼の大物理論家になっていたことである。・・・福本の盛名は友人としてうれしいが、何となく責任感につきまとわれたというのである。」(石堂清倫「神田㐮太郎と福本和夫」)。
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2月13日
・無産政党組織化の第2回協議会。左派勢力の排除が決められる。
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2月14日
・労働婦人会、設立。
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2月14日
・独、ヒトラー召集、バンベルクで党管区指導者会議開催。
反ヒトラー派論破、分派を解散させる。
シュトラッサー敗北・自身の党綱領草案回収約束。
但し、ヒトラーはシュトラッサーにパートナーとして組織部門長のポストを与える。
ゲッペルスはシュトラッサーに共感しつつヒトラーに心酔
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2月15日
・村山知義「構成派研究」。
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2月16日
・政府、資本家団体の要求を入れた労働組合法案を衆議院上程。審議未了。
この議会で、治安警察法の改正(労働争議禁止する第17条削除)だけは通過。
しかし、その代わりに労働争議調停法(公益事業・軍事工場争議に対する強制調停)・暴力行為等処罰法(大衆行動に対する処罰強化)を制定し、労働運動急進化を抑える事をめざす。
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2月17日
・第6回コミンテルン執行委員会拡大総会。~3月15日。
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2月19日
・帝国教育会・婦人団体・女子学生ら全国連合女子教育大会開催。~20日。女子高等教育促進、機会均等要求運動盛ん。
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2月20日
・日清製粉、日産2000バーレルの鶴見工場を完成。
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2月21日
・中国の段祺瑞、呉佩孚討伐令を下す。
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2月21日
・大阪・天神橋、天満青物市場、全焼。
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2月23日
・浜口蔵相、議会で金解禁は時期尚早と言明。
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2月23日
・東京製綱株式会社、現実主義・労働組合主義路線に立つ総同盟主事松岡駒吉と会談、団体協約「クローズドショップ」締結を決め、この日に覚書を交わす。
地域産別加盟の同社5工場の組合を単一組織の製綱労働組合に再編して交渉団体とし、労働条件全般にわたって協議することを決める。交渉方式は、28年12月から各工場労組支部代表を含めた労働条件協定委員会が設置されて整う。
評議会結成後、左翼組合伸張に対処し、穏健な労働組合の公認が労使関係安定に繋がるとみた。
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2月24日
・フランス陸軍航空隊練習生、飛行機でエッフェル塔のくぐり抜けに成功。直後、無線電信のアンテナにひっかかり墜落、焼死。
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2月26日
・前年9月2日に大逆罪逮捕の朴烈、金子文子夫妻の大審院法廷、開始。
弁護人山崎今朝弥、上村進、布施辰治。
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2月27日
・この日付け『小樽新聞』に小林多喜二の書評「大熊信行先生の『社会思想家としてのラスキンとモリス』」掲載。
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2月28日
・大阪松島遊郭移転疑獄事件摘発。政友・憲政両党幹部検挙。
4月30日、箕浦勝人元逓相を起訴。
11月17日、若槻禮次郎首相、証人として取調べを受ける。
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