(その2 ; サンドロ・ボッティチェリ Vs. レオナルド・ダ・ヴィンチ)
(美の巨人たち2016-06-16、25)
息子ピエロ・ディ・コジモ・デ・メディチ(1416-69)から
孫のロレンツォ・デ・メディチ(1449-92)の時代へ
今はウフィツィ美術館に展示されているルネサンスの最高傑作
■サンドロ・ボッティチェリ作 1482年頃 『春 プリマヴェーラ』
■サンドロ・ボッティチェリ作 1485年頃 『ヴィーナスの誕生』
■ヴィーナスのモデルといわれるシモネッタ・ヴェスプッチ(1453-76)
■レオナルド・ダ・ヴィンチ 作 『シモネッタの頭部』
23歳の若さで亡くなる
フィレンツェ市民は驚愕した。何故なら彼女の死に顔は生前に増して美しい
彼女の前では、死もまた美しい
■レオナルド・ダ・ヴィンチ 作 1475-80 『受胎告知』
■サンドロ・ボッティチェリ Vs. レオナルド・ダ・ヴィンチ
レオナルド・ヴィンチ、14歳でヴェロッキオの工房に入る
この時、ボッティチェリは21歳
ボッティチェリは楽天家
レオナルドは理論家
レオナルドは、「ボッティチェリの絵はスポンジを投げつけた様な風景だ」と酷評
(ボッティチェリは風景を描く事に関して、理論を持たない人間だったと非難)
レオナルドは理論的に考える人物で、
風景だけでなく、人間を描くときでさえ、どう手は動くのか解剖学的に考える人
空気遠近法を使う
ボッティチェリは「線の達人」
ボッティチェリのテーマは神話の世界
物語の登場人物たちを輪郭線で縁取り、存在を際立たせた
レオナルドは自然を追究した結果、陰影、面で描く方法
線と面
二人の大きな違い
レオナルドはロレンツォのサロンに一度も呼ばれなかった
レオナルドはフィレンツェを去り、ミラノ公国に向かう
サンドロ・ボッティチェリ 作 1487年頃 『柘榴の聖母』
■フィレンツェはサヴォナローラの神権政治の時代に
サヴォナローラは贅沢を律する説法を唱えた
1497年、シニョリーア広場で裸体画などを焼却
ボッティチェリもこれに心酔し、多くの作品を焼却
ボッティチェリは次第に忘れ去られていった
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