【惜別】
原発研究者・元京大原子炉実験所講師 小林圭二さん
「反原発6人組」の静かな闘士
(略)
1973年に始まった四国電力伊方原発(愛媛県)の原子炉設置許可取り消しを求めた訴訟
では、原告住民を支援。
80年には原発の安全をテーマに市民も参加できる自主ゼミを始めた。
「熊取6人組」。人々は彼らを、こう呼んだ。
6人組の中でも原子炉物理に精通していた。炉内でプルト二ウムを増やす高速増殖原型炉
「もんじゅ」(福井県)の反対運動に力を入れた。
94年に「高速増殖炉もんじゅ 巨大核技術の夢と現実」を刊行し、高速増殖炉の危険性や技術的な問題点を指摘した。
反対運動を技術面で支える大きな存在だった。
(略)
あまり知られていないが、登山愛好家だった。山仲間からは「ケイさん」と呼ばれた。
「画壇の仙人」と呼ばれた熊谷守一の次女で画家の熊谷榧(かや)さん(90)も仲間の一人。葬儀では、榧さんが2年ほど前に「ケイさんと会うのは最後になるかもしれない」と思いながら描いた肖像画が飾られた。・・・・・
(略)
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