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やること一杯あるのに、江口渙「わが文学半生記」を読んでいます。まだ「正」の方。学生時代にも、「正続」とも読みましたが、少し前のエントリに広津和郎「年月のあしおと」のことを書いたもんで、この江口さんの本を思い出して読み直してます。前にも書きましたが、高見順「昭和文学盛衰史」を入れて、この3冊は好きですね。
江口さんの「正」を読み直してみて思うんだけど、対象をみる気持の優しさが心地よい気がします。昔は、アナキスト時代の「続」のほうがハチャメチャで面白かったのですが、今は、漱石、芥川、菊地寛、高村光太郎、有島武郎について語る語り口やまなざしの優しさが非常に心地よいです。
今回は、「続」に続いて、「作家同盟」時代の回顧録まで続けて読んじゃおうかと思ってます(これは未だ読んだことがない)。「続」のあと、松下竜一「久さん伝」(和田久太郎の鎮魂の伝記)などにも手が出そうで、暗い趣味(年表作り)がおろそかになるかもしれません。
「正」には、菊地寛と佐野文夫の同性愛関係の詳述あり。
芥川が小説ファンということで通い続ける上野の清凌亭の可憐な女中さんが、後の佐多稲子さんとのエピソードもあり。
selamat malam(マレー語でgood nightです)
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