2012年12月9日日曜日

黄葉と紅葉、おなじく「コウヨウ」と読むけれど、樹木の生理でいえば様相は異なる。

黄葉と紅葉

11月になると木々の葉が黄色くなったり、赤くなったり、
陽に照らされ、秋の青空に映えて、
まことに美しい。
春の桜と甲乙つけ難いほどだ。

さて、この黄葉と紅葉について、
高橋睦郎「季をひろう」(「朝日新聞」2012-11-17)から
少し勉強させて戴く。

<引用>
(略)
モミジには黄葉と紅葉とがあり、音よみは共通してコウヨウだが、樹木の生理でいえば様相を異にするらしい。
 イチョウなどの黄葉は落葉前に緑色のクロロフィル(葉緑素)が分解されて緑が消えるため、もともとあるカロチノイドの色が現れて黄色になる現象。
これに対して紅葉は葉柄基部に離層が出来て移動できなくなった養分が葉に蓄積され、貯まった糖やアミノ酸からアントシアンやフラボンなどの色素がつくられ、液胞中に蓄積されることで紅色を呈するのだ、という。
いずれの場合も、秋になると葉柄基部に離層が形成され、離層が完成すると細胞の接着力がなくなって葉が脱落する現象を落葉という、と説明されている。
(略)
<引用終り>

▼新宿御苑の銀杏ともみじ(12月6日)




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