2016年6月9日木曜日

有効求人倍率が高くても、決して歓迎できない理由 (野口悠紀雄 ダイヤモンドオンライン) ; しかし、これは人手不足の反映だ。また、賃金が低い分野で超過労働需要が起こっていることを示すものだ。 / 安倍晋三、自慢してる。 「全都道府県で有効求人倍率が1倍を超えたのは史上初」 「高度経済成長の時にもバブル期にもできなかったことを今実現している」 


有効求人倍率が高くても、決して歓迎できない理由
野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問] 【第65回】 2016年6月9日

 厚生労働省が先日発表した4月の全国の有効求人倍率(季節調整値)は、3月から0.04ポイント上昇して1.34となった。これは、1991年11月の1.34と並ぶ、24年5ヵ月ぶりの高水準だ。また、就業地別の求人倍率が全都道府県で初めて1を超えた。

 厚生労働省は、有効求人倍率の上昇を、「景気が緩やかに回復していることに伴い、雇用情勢も改善している」ことの反映だとしている。

しかし、内容を分析すると、高い有効求人倍率が示すのは、人手不足の深刻化であり、賃金が低い分野での超過労働需要であることが分かる。

求職者の減少の影響が大きい
有効求人倍率の上昇

(略)

労働人口の減少で
長期的にも労働力不足は深刻化

(略)

求人倍率が高いのはパート
平均値だけでは判断しがたい

(略)

人手不足はサービス業が中心
職業別にも大きな差

(略)

求人倍率が高いのは賃金の低い分野
決して歓迎できることではない

(略)



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