京都 八坂神社境内 2013-08-13
*昭和18年(1943)
1月
・李守信、勲一等瑞宝章叙勲される。
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・島崎藤村(72)、「東方の門」連載開始
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・石塚喜久三「纏足の頃」(「蒙彊文学」)
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・満鉄調査部所属・世界経済調査会(ソ連・中国担当)高橋善雄検挙。8月、獄死。
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・太宰治(34)、「故郷」(新潮)。『富嶽百景』短編集(新潮社刊)
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・谷崎潤一郎「細雪」。情報局の圧力で連載中止
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・文化映画業社が3社に統合される。
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・座談会「総力戦の哲学」(中央公論)、京都学派
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・自由フランス国民会議代表ジャン・ムーラン、ヴィシー政府統治の自由地区レジスタンス諸派(南部3大組織「コンパ」「南部解放」「フラン・ティルーム」)を「統一レジスタンス大運動」に纏め上げる。
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・フランス、フィリップ・アンリオ、ラジオ・ヴィシーで反共・反ユダヤ・反連合国の扇動。
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・フランス、強制労働徴用が導入。数十万人がドイツへ送られる。
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・この月~3月。ユーゴスラヴィア、第1回パルチザン殲滅作戦。ネレトバの戦い
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・イギリス、チャーチル首相、連合国の対ユーゴスラヴィア援助は今後チトーにのみ送られると発表。
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・メキシコ、150のコロニアス・ポブラレス住民のうちの特権部分、CNOPへ編入。
下院議員選では一般部会出身が過半数を占め三部制は無実化。
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初旬
・アメリカ、70隻の輸送船団により2個師団、アリューシャン方面へ移動
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1月1日
・蒙古連合自治政府、晋北政庁を大同省に改組
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1月1日
・中野正剛「戦時宰相論」(「朝日新聞」連載)。
東条批判。「朝日新聞」発禁。
春、東条政権打倒の重臣工作(重臣らが東条を追詰め、後継首相には宇垣を擁立するシナリオ)。
10月、倒閣企図で検挙、釈放後割腹自殺。
ビスマルク、ヒンデンプルグ、ルーデンドルフを引用し、非常時宰相は強くなければならぬ、戦況が悪化したといって顔色憔悴してはならぬ、と説く。
「・・・非常時宰相は必ずしも蓋世の英雄足らずともその任務を果たし得るのである。否日本の非常時宰相はたとえ英雄の本質を有するも、英雄の盛名をほしいままにしてはならないのである」。
桂太郎は貫録のない首相に見えたが、人材を活用してその目的を達した。
「難局日本の名宰相は絶対に強くなければならぬ。強からんがためには、誠忠に謹慎に廉潔に、しこうして気宇広大でなければならぬ」と結ぶ。
読みようによっては東條を激励しているととれるが、東條は、自分へのあてこすり、批判、中傷、戦局への対応の誹謗ととる。
情報局検閲課に新聞紙法第23条による発売禁止を命令。
内相でない命令は、23条(内務大臣の権限で、安寧秩序を策したと認めたとき発売、頒布を禁止できる)との条項に違反するが、東條はそんな事には構っていない。
陛下の御親任によって首相の任にある者に対する批判中傷は、陛下に対する中傷である、と本当にそう信じている。
憲兵隊は、この時から中野正剛監視を命じられる。
監視は、ときに「法律違反」の捏造を意味する。
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1月1日
・「東京日日新聞」「大阪毎日新聞」、題字を「毎日新聞」に統合。
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1月1日
・朝日系グラビア写真雑誌「ジャワ・バルー」創刊
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1月1日
・ソ連軍、ヴェルキエ・ルーキ奪回
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1月1日
・アントワーヌ・ド・サン・テグジュペリ『星の王子様』出版。
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1月1日
・サルトル『存在と無』『蝿』出版。
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1月2日
・この月初め~中旬のガダルカナルの状況。
2日朝からアウステン山方面への米軍の攻勢活発になり、右翼の歩兵第228連隊第2大隊(稲垣大隊)の陣地丸山高地、見晴台方面の歩兵228連隊第3大隊(西山大隊)陣地に対しても攻撃。丸山高地は陥落。
3日以降も、攻撃強く、アウステン山の陣地全滅は時間の問題となる。
10日、米軍の攻撃はアウステン山だけでなく、見晴台方面にも向けられる。この攻撃により、第38歩兵団(伊東少将)と歩228(陶村部隊)との間に敵600に楔がうたれ、陶村部隊正面は各拠点の間を夫々400~500の米軍に突破される。
13日、アウステン山方面の歩124第3大隊(一色大隊)陣地に米軍が侵入、以降、歩124(岡部隊)への補給連絡は絶望的となる。
14日、歩38歩兵団と歩228第3大隊(西山大隊)への連絡路が絶たれる。38歩兵団と歩228は機秘密書類の後送処置を始める。
14日、第38師団長は第17軍の命令により、15日現在拠点を撤し、沖川左岸の線で第2師団に連係するよう命令。
○第2師団正面も第38師団同様1月初めから米軍の本格的攻勢を受ける。
1日、師団長は戦闘に堪え得ない患者をセギロウ方面に移動させる。
10日~米軍の砲撃熾烈。
15日、歩兵第4連隊は背後から攻撃をうける。第16連隊は米軍2~300が戦車により正面から攻撃、陣地に侵入。小川河口付近に米軍が構築し始めた陣地に対し、第1線部隊が逆襲するも失敗。第2師団長は第1線各隊を沖川の線に後退させる。
○第17軍司令部は、11日午前零時頃、参謀室に砲弾命中、第1線の情報が把握できなくなる。
14日朝、第8方面軍との連絡をとる為、903高地を出発しタサファロングに向かう。
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1月2日
・ニューギニアのブナ守備隊玉砕。第144連隊(山本重省大佐)・海軍陸戦隊(安田道連大佐)。
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1月3日
・ドイツ軍、カフカス地方から撤退開始。
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1月4日
・満州、入ソを拒み続けた抗日聯軍第三路軍第十二支隊長朴吉松、逮捕、処刑。
抗日聯軍第三路軍の終焉
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1月4日
・大本営政府連絡会議、「占領地帰属腹案」決定。
ビルマ、フィリピンには独立認め、他は追って決定。
また、大東亜防衛の為、日本が確保する必要がある要衝は日本領土とすると決定。第一候補は蘭印。
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1月4日
・大本営、今村第8方面軍司令官・山本連合艦隊司令長官にガダルカナル撤退命令下達。
「大陸命第七百三十三号 命令
一、第八方面軍司令官ハ海軍卜協同シ速ニ「ガダルカナル」島ニ在ル部隊ヲ後方要地ニ撤収スべシ
二、細項ニ関シテハ参謀総長ヲシテ指示セシム
昭和十八年一月四日」
4日午後1時30分、大本営陸軍部第1部長綾部少将が、高瀬中佐・白井少佐を帯同、大命案を携行して、第8方面軍司令部に到着。
同日、方面軍司令官は、第1部長携行案と同一の大命を受電。連合艦隊司令部へは、海軍部第1部長福留中将が、3日、大命案を伝達。
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1月4日
・北アフリカ、自由フランス軍、北アフリカ、ウム・エル・アラネブのイタリア軍歩哨所奪取
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1月6日
・繊維等配給統制規則公布
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1月7日
・タイ国駐屯軍司令部編成
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1月7日
・ソ連、岡田嘉子、MGB内部監獄入獄。
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