読売新聞
地盤沈下で解体、再利用だった汚染水漏れタンク
東京電力は24日、福島第一原子力発電所で汚染水300トンが漏れた貯蔵タンク(容量1000トン)は、地盤沈下で傾いたために解体したタンクを、組み立て直して再利用したものだったと発表した。
東電は、組み立て直した後、汚染のない水を入れて、漏れがないことを確かめた上で使用したと説明。「再利用自体に問題はなかった」との認識を示したが、地盤沈下でタンクの底部に傷やゆがみが生じたかどうかは、引き続き調べる。
東電によると、原発事故3か月後の2011年6月に設置を始めた組み立て式の鉄製タンクのうち、3基で20センチ程度の地盤沈下が起きた。3基はいったん解体された後、同9月に現在の場所に移され、改めて組み立てられた。作業を請け負ったゼネコンは、タンク本体や部品に問題はないと報告。東電も完成後、約24時間の水張り試験を行った。
3基は12年7~8月に汚染水の受け入れを終え、満水となった。今月、汚染水漏れが発生したのは1基で、残り2基では異常は見つかっていない。ただ、東電は同様の漏水が起きる可能性はあるとして、25日から2基の汚染水を別のタンクに移す。
(2013年8月24日22時37分 読売新聞)
東京新聞
漏水タンク 以前解体 地盤沈下で移設、再利用 福島第一
2013年8月25日 朝刊
東京電力は二十四日、福島第一原発で原子炉を冷やした後の処理水三百トンが漏れたタンクは、当初設置した場所が地盤沈下したため、解体して現在の場所に移設したものだったことを明らかにした。同じ区画に設置されたほか二基も移設されていた。この二基で特に問題は起きていないが、東電は処理水を別のタンクに移す。
問題のタンクは二〇一一年六月、現在の場所から北西に約三百五十メートル離れた場所に設置された。翌月、タンクに水を張り、漏れがないか試験中にコンクリートの基礎が約二十センチ沈下。使用を取りやめた。
その後、タンク設置を請け負ったゼネコンから、三基とも強度に問題がないと報告を受け、東電は解体し、同年九月に現在の区画に移設した。
また、東電は、水を抜き終わった問題のタンクの内部をカメラで撮影し公表。側面のマンホール付近でも毎時一三〇ミリシーベルトと、一時間で発がんリスクが高まる値のため、詳しい調査はできていないが、底部の鋼板の継ぎ目に目立った損傷は見つからなかったという。
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