2014年3月27日木曜日

和歌山大学で卒業式 学長式辞で特定秘密保護法を批判(写真付) (和歌山放送) : 「自発的な学びの意欲を阻害するような制度は、大学の経営を任されている者として容認できない」

和歌山放送
和歌山大学で卒業式 学長式辞で特定秘密保護法を批判(写真付)  
2014年03月25日 18時37分 ニュース

和歌山大学の卒業式がきょう(3/25)午前10時半から和歌山市民会館大ホールで行われ、4つの学部生と大学院の1000人余りが卒業しました。

卒業式では、教育、経済、システム工学と観光の4つの学部と大学院の総代らが、色鮮やかな袴や黒のスーツ姿で壇上に上がり、山本健慈(やまもと・けんじ)学長から学位記を授与されました。

山本学長は、式辞で、特定秘密保護法について、かつて治安維持法の時代に、旅先の風景を語っただけでスパイとして罰せられた学生がいたことを例に挙げ、「何が秘密かも知らされない特定秘密保護法は、どこに地雷が埋まっているかわからないという恐れを抱かせ、何かを知ろうとする若者たちの意欲を萎縮させるものだ」などと述べた上で、「自発的な学びの意欲を阻害するような制度は、大学の経営を任されている者として容認できない」として、特定秘密保護法の制定を批判しました。

また、山本学長は、「学び続ける自由こそ民主主義の根幹。学ぶことの価値と意味を体験した皆さんには、学ぶことを阻害するものに抗していただきたい」と訴え、最後に「和歌山大学は、とりわけ学び続けるあなたの人生を応援します」とエールを贈りました。

きょう卒業を迎えた和歌山大学の学生は、教育、経済、システム工学、観光の4つの学部と大学院をあわせて1159人で、卒業生は、「卒業を迎えて清々しい気持ち。責任を持って行動できる社会人になりたい」「大学院を含めて6年間、在籍しましたが、学んだデザインを活かして大阪で災害に強いまちづくりに取り組みたい」などと話し、卒業後の新たな生活への期待に胸を膨らませていました。



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