自民草案を河野氏批判
2013年6月14日 朝刊
自民党の河野太郎氏は十三日の衆院憲法審査会で、同党が昨年まとめた改憲草案について「憲法の名を借りて、国民の権利を制限する方向に安易に行くことは断固反対を申し上げたい」と批判した。
河野氏は、憲法の在り方として「多くの国民が歴史を通じて、国家権力にたがをはめてきた」と説明。「権利を制限し、義務を課すのは、今の日本にはふさわしくない」と指摘した。
さらに、草案に「家族の助け合い義務」が盛り込まれたことも疑問視。元衆院議長の父・洋平氏への生体肝移植の経験を話し「いいことをしたと思うが、それができる人もいれば、できない人もいる。家族は助け合うべきだが、道徳を憲法で定義するのは少し違う。個人に任せるべきものだ」と述べた。
草案への身内からの手厳しい批判に、自民党の衛藤征士郎氏は「憲法が国民を抑えつけ、拘束するという観念で言っているが、ちょっと違う」と反論した。
憲法論議で自民党と対立する共産党だが、同党の笠井亮氏は「河野さんに共感する。自民党の中にもいろいろ議論があるとあらためて感じた」とエールを送った。
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