鏑木清方(1878-1972)
《墨田河舟遊》
1914 大正3年(第8回文展2等)
絹本彩色
挿絵画家でもあった清方ですが、本作品は文展の出品作として六曲一双の大画面に挑んだもの。
江戸時代後期の隅田川の舟遊びの情景が描かれています。
右隻に描かれた屋形船の中では女達によって人形舞の宴が開かれており、向かって左手の屋根舟には旗本の若侍と歌妓が遊んでいます。
船頭の操る竹竿の方向や風をはらんだ衣の表現が川面を滑る船の動きを暗示し、賑やかな江戸庶民の風俗描写にさらに活気を添えています。
▼上流階級の女たちによる人形舞の宴
▼「吉野(丸)」は隅田川の花火見物を描いた浮世絵に登場する定番の屋形船。
船内では歌舞音曲などが催されるが、ここでは人形舞の真っ最中。
▼ひとまわり小さな屋形船では、旗本若侍・歌妓の舟遊び
この男女の関係は微妙な雰囲気が・・・
▼船頭たち
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