2012年5月19日土曜日

中日新聞が、「南京事件」河村発言を支持する意見広告の掲載を拒否し提訴された。


中日新聞が、名古屋市長の河村氏の「南京事件」発言を支持する意見広告の掲載を拒否しとことで、広告主から提訴された。

報道(MSN産経)だけで判断すると、
①一旦掲載可との回答を得た後の拒否であるのが、提訴に値するものかどうか、
②「中日新聞」の拒否の根拠は、「社論」との不一致というが、ではその広告の趣旨は、一体、河村支持なのか、自由な議論を提案するものなのかどうか、
と思われる。

「中日新聞」の決断を讃えたいが、法的判断はどうなるのだろうか?

MSN産経ニュース
「社論」か「言論の自由」か 中日新聞と有識者の意見広告トラブル
2012.5.12 01:30
有識者団体による南京事件の議論を呼びかける意見広告を、中日新聞が「社論に合わない」として、掲載を拒否し、団体側とトラブルになっている。意見広告をめぐるトラブルはこれまでも度々あった。

 意見広告は米国の新聞で始まったとされ、日本では昭和40年に市民団体が米国の新聞にベトナム反戦の訴えを掲載したのをきっかけに、広がった。
 掲載トラブルで有名なのが、産経新聞と日本共産党の間で争われた訴訟だ。48年に産経新聞に掲載された自民党の意見広告が共産党への誹謗(ひぼう)、中傷だとして、共産党が反論文の無料掲載を要求。最高裁は62年、「表現の自由を侵す」として請求を棄却した。
 一方、63年に長崎市内の右翼団体が「天皇に戦争責任はない」などと訴える意見広告の掲載を長崎新聞社に断られたため起こした訴訟では、福岡高裁が平成3年、「掲載を承諾するかどうかは新聞社の自由」として請求を棄却した。


 今回、中日新聞側は、河村たかし名古屋市長の発言を「不適切」とする社論を展開しているため、見出しに「河村発言支持」とある広告は掲載できないという。


 ただ、広告は本文で「率直な討論の必要を提起した河村発言は貴重な提言。その意味で河村発言を支持し、議論が国民の間でも広がることを期待して意見表明する」と記しており、有識者団体側は「広告の目的が議論の活発化であることは明白だ。憲法の言論の自由に反する」と主張している。
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MSN産経ニュース
「南京事件」意見広告で対立 有識者「自由な議論を」、中日新聞「社論に合わず」
2012.5.12 01:30
名古屋市の河村たかし市長の「南京事件」否定発言に対するバッシングに疑問を持った有識者らが、東海地区で最大の発行部数を誇る中日新聞(名古屋市)に、南京事件について自由な議論を呼びかける意見広告を掲載しようとしたところ、「社論に合わない」と拒否されていたことが11日、分かった。一旦、掲載の了解を受けた有識者側は、複数の雑誌に広告代金の寄付を募る広告を掲載しており、「金銭的処理や社会的信用など大きな損害を受ける」として法的措置に訴える構えだ。


 意見広告を掲載しようとしたのは、有識者でつくる団体「河村発言を支持し『南京』の真実を究明する国民運動」(代表・渡部昇一上智大名誉教授)。
 意見広告は「私たちは河村たかし名古屋市長の『南京』発言を支持します!」「自由な議論で『南京』の真実究明を!」との見出しの下、南京事件についてさまざまな見解があることを踏まえた上で、議論が広がることを期待するという内容。呼びかけ人には石原慎太郎東京都知事や安倍晋三元首相らが名を連ね、超党派の国会議員58人の氏名を掲載する予定だった。
 同団体は今年3月、広告代理店を通じて中日新聞側に掲載を打診。4月10日に見本刷りを送り、同19日にメールで「掲載の了解」を得た。その後、代金や掲載日などの交渉が行われ、広告の最終送付が約1週間後に迫った5月2日、突然、中日新聞側から「掲載できない」と通告されたという。


 同団体によると、掲載拒否の理由について「『河村発言は不適切』という社論を展開している以上、たとえ広告といえども、発言を支持する内容のものを掲載することはできない」と説明された。
 同団体副代表で拓殖大学の藤岡信勝客員教授は「中日新聞の社論とは南京事件の議論自体を否定することなのか」と話している。
 中日新聞東京本社の吉川克也広告局次長の話  「先方が法的手続きを進めていると聞いているので現段階ではお答えできない」
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MSN産経ニュース
「南京事件」意見広告の掲載求め仮処分申し立て 中日新聞拒否で
2012.5.15 20:00
「河村発言を支持し『南京』の真実を究明する国民運動」が中日新聞に対して仮処分を申し立て。会見する同団体副代表で拓殖大学の藤岡信勝客員教授(左)ら=15日午後、東京都千代田区の司法記者クラブ(桐原正道撮影)


 名古屋市の河村たかし市長の「南京事件」否定発言にからみ、中日新聞(名古屋市)が自由な議論を呼びかける意見広告の掲載を拒否した問題で、有識者団体「河村発言を支持し『南京』の真実を究明する国民運動」(代表・渡部昇一上智大名誉教授)は15日、広告の掲載などを求める仮処分を東京地裁に申請した。
 同団体副代表で拓殖大学の藤岡信勝客員教授らは同日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し、「新聞社の編集権は当然認めるが、今回はいったん掲載が認められている。後から『社論に合わない』と言ってくるのは異常」と批判。意見広告掲載のため募った寄付はすでに約500万円に達しているといい、「広告が掲載されない場合、社会的信用が失墜するなど深刻な被害が生じる」と訴えた。


 申立書によると、意見広告は「私たちは河村たかし名古屋市長の『南京』発言を支持します!」「自由な議論で『南京』の真実究明を!」との見出しの下、南京事件についてさまざまな見解があることを踏まえた上で、議論が広がることを期待する内容。今年4月、中日新聞社側から広告代理店を通じ「掲載の了解」を得たが、今月に入り突然「社論に合わないので掲載できない」と通告されたとしている。
 中日新聞東京本社の吉川克也広告局次長は「意見広告の掲載契約が成立したとは認識していない。今回は弊社の広告掲載基準にしたがってお断りした」とコメントしている。


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