2017年8月4日金曜日

年金の75歳受給とセットで懲罰的な「死亡消費税」導入か(マネーポストWEB 週刊ポスト2017年8月11日号)


 (略)

年金の「三重苦」

 伊藤提案は国民会議の最終報告書には盛り込まれなかったものの、清家氏は現在、安倍政権の高齢者対策大綱とりまとめの責任者の地位にあり、財政再建論者として知られる伊藤氏も東日本大震災からの復興事業について政府に提言する「復興委員会委員長」として政権に強い発言力を持つ。

 それだけに、安倍政権の高齢者対策大綱で年金の「75歳受給」が提言されれば、年金以上に財政負担が重くなっている後期高齢者医療費の財源として「死亡消費税」構想が浮上する可能性は十分ある。

 そうなると、高齢者が75歳から「子や孫のために」と年金を使わずに貯め込んでも、亡くなった後に「一生懸命消費して日本の景気に貢献しなかったから後期高齢者のために使わせていただく」と、その金を死亡消費税で国に召し上げられてしまう。

 年金75歳受給とは、国民に65歳からの「暗黒の10年間」は年金を出さずに金融資産を使い果たさせ、75歳で年金がもらえても健康寿命を過ぎて自分のためには使えない。そして子孫に遺産として残そうとすれば国に召し上げられるという「三重苦」だ。

 国民が積み立てた年金のカネをビタ一文使わせないつもりなのである。

※週刊ポスト2017年8月11日号

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