米大統領が経済の重力に逆らうとき トランプ氏は先人の教訓を学ぶか、強引に雇用を維持することは困難https://t.co/yGipvGzYut @WSJJapanさんから— 黙翁 (@TsukadaSatoshi) 2016年12月8日
By GREG IP
2016 年 12 月 8 日 12:18 JST
――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター
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1960年代半ばに米国のインフレ率が急上昇し始めた際、当時のリンドン・ジョンソン大統領はインフレ率を抑えるために全力を注いだ。靴の価格が上昇すれば皮革に輸出規制を設け、テレビの価格を上げないよう家電メーカーRCAの説得を試み、木材の値上がりを防ぐために連邦政府による木製家具の購入を中止した。さらに、卵の値段が上がった際には公衆衛生局長官にコレステロールに対する警告を出させたりもした。
これらの指示の実行責任者だった側近のジョセフ・カリファノ・ジュニア氏は何年もたった後に当時を振り返り、「ジョンソンはあらゆる手を打った。インフレの洪水を防ぐため、経済の堤防にあいた大量の穴に親指を入れて止めようとするオランダの男のようだった」と話した。
インフレはそれでも止まらなかった。ジョンソン大統領はその根源となっている問題に取り組まなかったからだ。その問題とは、膨れあがる連邦債務と緩い金融政策である。
製造業の雇用維持を図ろうとしているドナルド・トランプ次期大統領はいずれどこかの時点で、ジョンソン氏と同じことを学ぶだろう。重力が経済をある方向に引っ張っているときには、大統領がどれだけ電話をかけたり、脅したり、ツイートに投稿したりしようが、別の方向に押すことはできない。
(略)
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