つい先日、敦賀原発の直下に活断層がある(コチラ)として問題になったばかりなのに、
今度は志賀原発の近くにも活断層、という報道。
東京新聞TOKYOWEB
志賀原発近くに活断層か 耐震安全性に影響も
2012年5月3日 19時36分
北陸電力志賀原発(石川県)の北約9キロ付近にある「富来川南岸断層」が、原発の耐震安全性を検討する際に考慮する必要のある13万~12万年前以降に動いた活断層の可能性が高いことが、渡辺満久東洋大教授(変動地形学)と鈴木康弘名古屋大教授(同)の調査で3日、分かった。
同時期にできた段丘という地形の高さが周辺で局所的に大きく異なり、地震で急激に隆起した地形もみられるため断層活動があったと判断。
この断層は1970年代から存在が推定されてきたが、明確に活断層とは認められてこなかった。
北陸電力が実施した海底調査データの分析から、原発西側の海域まで続く可能性が高い。
(共同)
中国新聞はもう少し詳しい。
(重複につき省略)断層規模は不明だが、原発で想定される地震の揺れに影響する可能性もあり、渡辺教授は「原発の安全性確保には、調査が欠かせない」と指摘している。
国の指針では13万~12万年前の後期更新世以降に活動した断層を考慮することになっている。
北陸電力は「断層の存在は確認しているが、少なくとも後期更新世以降の活動はなく、原発の耐震性には影響ないと考えている」としている。
渡辺教授らは13万~12万年前に海で削られて平らになり、その後隆起した段丘に注目。
その高さを調べると、原発の南側は20メートル弱、原発周辺で20メートル超だったが、原発の北にある富来川の南岸では40メートル超だった。北岸では20メートルと急に低くなっていた。
原発そばの海岸付近には、異なる時期に形成された段丘がいくつも存在している。
形成時期ごとに段丘の高さを比べると、どの時期でも富来川を挟んで高さが急激に変化していた。
こうした局所的な高さの変化は活断層が過去に何度も動いたことを示しており、渡辺教授らは富来川南岸断層は活断層だと結論付けた。
渡辺教授は
「地震で急に数メートル隆起したことを示す痕跡が原発周辺の海岸で確認されている。これは断層活動が最近の数千年間も続いている証拠だ」
と指摘している。
この活断層、日本列島を構成するプレートの傷であるが、列島周辺に無数にある。
ブログ「Life is beautiful」さんは、この活断層と原発の位置を重ねる試みをされている。
ついで、と言っちゃ失礼だけど、同ブログの記事
というのも面白い(interestingの意味で)。
日本の国土は世界の0.25%
世界の原発の12.5%が日本にある
つまり、単位面積あたりの原発数は世界の50倍。
日本の国土は世界の0.25%
震度6以上の地震の2割は日本で起こる
つまり、単位面積あたりの巨大地震は世界の80倍。
つまり、単位面積あたりで考えれば、日本の原発が巨大地震に見舞われる可能性は、世界の平均と比べれば50かける80で、4000倍。
巨大地震に見舞われた時に(津波などの間接的な原因も含めた)過酷事故を起こす可能性がどの原発でも同じと仮定すれば、日本の「単位面積あたりの巨大地震を起因とした原発の過酷事故の確率」は、世界の4000倍。
たとえ日本の原発が海外の原発よりも何倍も何十倍も安全だとしても、やはり「単位面積あたり」で考えれば日本がダントツ。
一昔前に「狭いニッポン、そんなに急いでどこへ行く」という交通標語があったが、地震国の日本にこんなに急いでたくさんの原発を作り、いったい日本はどこへ行こうとしていたのだろう?原発が作り出す豊富な電力のおかげで、本当に日本人の暮らしは豊かになったと言えるのだろうか?
この記事については、記事に続く、たくさんのコメント(批判を含む)と応答のやり取りもまた、面白い。
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