2012年11月6日火曜日

復興庁住民意向調査 福島県大熊町民 戻らないと決めている45.6%、現時点で戻りたい11.0%

毎日JP
福島県大熊町:「現時点では戻らず」半数…住民意向調査
毎日新聞 2012年11月06日 21時05分

 復興庁は6日、東京電力福島第1原発が立地し、全町避難を強いられている福島県大熊町民を対象にした住民意向調査結果を発表した。避難指示が将来解除されても、半数近い世帯が同町に「現時点で戻らないと決めている」と回答。放射線量への不安などから、町民帰還が見通せない実態が浮き彫りになった。

 避難先の全5378世帯に9月、郵送でアンケートを実施、3424世帯(63.7%)が回答した。

 調査結果によると、町に「戻らないと決めている」との回答は45.6%に達し、「現時点で戻りたいと考えている」は11.0%にとどまった。「まだ判断がつかない」は41.9%。世代別で「戻らない」と回答したのは、10〜30代=54.7%▽40〜50代=48.7%▽60代以上=38.9%−−と若い世代ほど帰還意欲が低くなっている。

 戻らない理由(複数回答)は、放射線量に不安=80.8%▽原発の安全性に不安=70.2%▽家が汚れ・劣化し住める状況でない=67.6%−−など。同町は町民の約95%が居住している地域が長期間生活できない「帰還困難区域」に指定される見通しで、除染の遅れや相次ぐ原発トラブルへの懸念が背景にあるとみられ、渡辺利綱町長は「明るい材料が何一つない中で予想された結果だ」と述べた。

 一方、帰還までの移住先となる「町外コミュニティー(仮の町)」を設置した場合、「居住する」と回答したのは22.8%と低く、「居住しない」が24.2%、「現時点では判断できない」は50.8%だった。大熊町などでは仮の町構想が具体化していないため、渡辺町長は「居住するか判断できない人が多く、国に早い対応をお願いしたい」と話した。【乾達】

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