読売新聞
首相実弟の船橋市議、政調費再び返還
野田佳彦首相の実弟の野田剛彦・船橋市議(51)の政務調査費に目的外支出があったとして住民監査請求が出された問題で、野田市議は22日、計約47万円を市に返還したことを明らかにした。政策宣伝用器材やムービーカメラ一式などの代金で、野田市議は「私的に使用する分の代金を差し引く案分をせずに請求する事務上のミスがあったので、返還するべきだと判断した」と説明した。
今月1日に出された監査請求では、2010、11年度に購入したデジタルカメラ3台のうち2台などが目的外支出にあたるとして計約35万円の返還を求めている。野田市議は「監査請求が出されて、デジタル機器は案分して請求することに気づいた」と話し、監査請求にはなかったパソコンやファクス機などの代金も含めて費用の全額を返還したという。案分後の差額ではなく全額を返還したことについては「案分の割合が難しく、全額を返す方がすっきりするから」と話した。15日に収支報告書の減額修正を市議会事務局に提出し、19日に納付した。
監査委員事務局によると、返還請求のあった全額が返還されたことから、監査請求は29日の監査委員会議で却下される見通し。
監査請求人である同市の会社員石塚雄信(たかのぶ)さん(44)は「なかったことにするのは許せない。返したということは不正を認めたことになる」と話した。
野田市議は7月にも、架空請求の疑いを指摘された政務調査費約134万円を返還している。
(2012年11月23日 読売新聞)
0 件のコメント:
コメントを投稿