2013年7月4日木曜日

<中国>親孝行を義務化、定期的な帰省など

YAHOOニュース
<中国>親孝行を義務化、定期的な帰省など
毎日新聞 7月3日(水)19時52分配信

 【北京・石原聖】中国で1日、年老いた親と別居して暮らす子どもに定期的な帰省を義務づけるなど親を心身ともにいたわることを求めた改正「高齢者権益保障法」が施行された。同日には改正法が適用された訴訟の判決が江蘇省無錫市であり、1人暮らしの自分の面倒と、家賃や医療費の負担を娘夫婦に求めた77歳の女性の訴えが認められた。中国メディアが報じた。

 裁判長は判決で「法の介入は一つの手段。親子双方のいたわりが肝要だ」と指摘。改正法は帰省の頻度を明示していないが、判決は「少なくとも2カ月に1度は必要」との判断を示した。インターネット上では「親孝行を法で強いる必要はない」「帰省休暇を会社に義務づける方が先では」と「親孝行の義務化」に批判的な声が多い。

 共産党機関紙「人民日報」は3日付で、地域や戸籍の違いによってサービスや給付金に差がある現状を報じ、統一基準作りなど高齢者保障対策を強化することを求める専門家の意見を掲載した。

 中国では「一人っ子政策」の影響で生産年齢人口(15~64歳)が2015年ごろをピークに減少に転じ、20年までには同法の適用対象となる60歳以上の比率が約2億5000万人、総人口の17%以上を占める見通しだ。改正法施行は、急速な高齢化に社会制度が対応しきれていない現状が背景にあるとみられる。

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