政府、八尾空港調査 オスプレイ訓練移転 検討進む
2013.7.31 07:04
政府が、米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの一部訓練を大阪府八尾市の八尾空港で行えるか確認するため現地調査を行っていたことが30日、分かった。防衛省は米側の意向も踏まえ、調査結果をもとに訓練移転が可能か慎重に検討を進める。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)に追加配備されるオスプレイ12機も同日、米軍岩国基地(山口県岩国市)に到着、基地内に搬入された。
八尾空港の現地調査は7月中旬、防衛行政の地方拠点「近畿中部防衛局」の担当者が行った。滑走路での離着陸状況や格納庫を確認したほか、空港に隣接する府の「広域防災拠点」などの周辺施設や、近隣住宅の密集度も見て回った。
普天間飛行場に配備されたオスプレイの訓練を八尾空港に移転する案は、日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が6月、菅義偉官房長官に提案。これを受け安倍晋三首相は小野寺五典防衛相に日米協議の検討対象に加えるよう指示した。
菅氏は7月30日の記者会見で、八尾空港への訓練移転について「防衛省が米軍と検討している」と明言した。日米両政府は本土への訓練移転に関する検討を加速させており、八尾空港の現地調査は本格的に検討対象に加えるための準備作業と位置づけられる。
追加配備分として30日に岩国基地に搬入されたオスプレイ12機は8月上旬にも普天間飛行場に移動。配備が完了すれば老朽化したCH46輸送ヘリコプターからの更新が終わり、24機態勢での運用が本格化する。
一方、米太平洋空軍のカーライル司令官が29日に、空軍仕様のCV22の配備先に関し米軍横田基地(東京都福生市など)も候補地だと発言したことについて、菅氏は「米側から通報はなく、横田に配備されるとは聞いていない」と述べた。
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