2011年5月24日火曜日

いたずらに不安を煽らないため? 過小評価が横行

今年の流行語大賞に是非推薦したいと考えている言葉に
「直ちに健康への(悪)影響はありません」
というのがあります。

いたずらに不安を煽らないという配慮なのか?
かなり真意不明。
(「そのうちに影響がでてきます」とは言えないからか?)

それはそうと、東電はようやく原子炉計3基の炉心溶融を正式発表したらしい。

かなり以前のことで忘れそうになっていたけど、4月24日付け「朝日」朝刊によると、3月15日には既に「レベル7」相当になっていたと安全委員会が試算していたそうだ。
(レベル7への見直しは4月12日)

従って、当たり前のことだが、3基の炉心が溶融した時期とレベル7相当になった時期が、ここでようやく符合した訳だ。
もう5月も末なのにね。

いつもいつも「過小評価」。
間違って一つくらい「過大」があってもよさそうだが、全て「過小」。

いたずらに不安を煽らないため?

5月23日付け「朝日」によると、
23日から始まった日本気球惑星科学連合大会に、東電が発表を申し込んでいたそうで、
その発表の内容は、
今回の大震災の前例とされ規模も似ているとされる869年の「貞観の大津波」は、「最大で4メートル未満」だったと結論づけている、
ということらしい。

「朝日」は、
「東電、貞観津波過小評価していた」と見出しを付けている。
」である。

そして、福島第一原発の津波の高さの「想定」が5.7メートルで、
「東電による貞観の大津波の調査結果は、想定を追認する内容だった。」
という。

自分の都合のいいように「想定」レベルを設定しておいて、
「想定外」だから免罪、
の理屈は成り立たないでしょ。

もっとも、安全委員会・保安院は、電源喪失そのものが「想定外」だったから、もっと性質(たち)が悪い(3月26日付け「朝日」)。
しかも国会の委員会での答弁発言です。
さすがに、「原発電源喪失 認識甘かった 保安院トップら陳謝」(4月7日「朝日」)とある。

事故調の委員長に失敗学の畑村洋太郎氏が就任するという。
「事実」に基づく検証を是非お願したい。
1.地震、津波の本当の規模
2.何が原発に致命的ダメージを与えたのか
3.「想定」レベルの根拠は妥当だったのか
4.レベルが妥当だとして、その「想定」通りの具体的施策がうたれていたのか
などなど

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