2017年5月28日日曜日

共謀罪と治安維持法、「生活図画事件」(天声人語2017-05-23) / 菱谷良一さん(95歳)の訴え (NHK) / (youtube) 生活図画事件とは 「伝える、伝わる~生活図画事件の証言~」

▼共謀罪と治安維持法、「生活図画事件」
『朝日新聞』2017-05-23天声人語

▼菱谷良一さん(95歳)の訴え

(略)

こうした中、この法案が「治安維持法」に似ているとして、逮捕された経験のある人たちが22日東京で記者会見を開き、懸念を表明しました。
その1人、旭川市の菱谷良一さん(95歳)は、法案への懸念を訴えています。
戦時中、旭川師範学校の美術部員だった菱谷さん。
日中戦争まっただ中の昭和15年、菱屋さんが描いた絵が逮捕につながりました。
本を手に話し合う姿は体制に批判的な思想につながるとされ、当時の治安維持法のもとで逮捕されたのです。
こうした絵は「生活図画」と呼ばれ、人々の生活をありのままに描いていても治安維持法に抵触するとして没収されたといいます。
現実の直視が体制批判につながっているという理由です。
菱谷さんは、国会で審議されている法案は、自身の経験に重なるといいます。
菱谷さんは、「再びあのような暗黒の世の中にはしたくないと、そういう『老いの一徹』というか、そういう感情は拭えないわけです。
『老兵』だけども、最後の声を訴えて闘いを続けていきたい」と話します。
菱谷さんは、今回、歴史をくり返してはならないと危機感を抱き、95歳になって初めての記者会見にのぞみました。

その記者会見。
菱谷さんは、「いま問題になっている『共謀罪』は形を変えた治安維持法でないかと思われます。あれと同じような状況に国民をしばり平和を脅かす法を実施されないように抵抗されることを祈っています」と、今回の法案への懸念を訴えました。

もちろん、戦時中と今では置かれた社会環境などは大きく異なりますが、過去の歴史をふまえ、専門家は今後さらに議論を尽くすべきだ指摘しています。

小樽商科大学の荻野富士夫特任教授は、「この法案が成立するとすれば、やはり現在もすでに行われているような社会運動に対する重要政策への反対運動に対する監視活動というようなものが、より公然とより拡充して行われる懸念があります。参議院では、十分時間をかけて審議をする必要があると思います」と話しています。




▼生活図画事件とは

1600915 伝える、伝わる~生活図画事件の証言~ (TVF2016応募作品)
視聴回数 825 回
事務局 市民がつくるTVF
2015/09/06 に公開
北海道旭川工業高等学校 KBS旭工放送局様
作品№.1600915
ドキュメンタリー作品





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