2017年5月30日火曜日

「つまり、知らないことがあること自体を知らなかったわけだ。」戸田山和久 (鷲田清一『朝日新聞』折々のことば2017-05-24)

つまり、知らないことがあること自体を知らなかったわけだ。
戸田山和久

 人は学ぶ前に、つい、こんなの勉強して何になるの、と問う。
が、学ぶことの意味は、じつは学んだ後でしかわからない。
世界には、自分が知らない領域が「想像をはるかに超えて広がって」いることをこれまでろくに知らなかったと思い知ること、つまり「無知の無知の知」こそ〈教養〉というものだと、哲学者は言う。
エッセー「とびだせ教養」(「ちくま」4月号)から。

(鷲田清一『朝日新聞』折々のことば2017-05-24)


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