2017年5月23日火曜日

(Youtube)The Dangling Conversation - Simon & Gurfunkel ; And you read your Emily Dickinson And I my Robert Frost ...

エミリー・ディッキンソンを主人公にした映画が公開される。


いえいえ、ワタクシ、特にエミリー・ディッキンソン(エミリ・ディキンスン)なる詩人に親しんでるわけではなくて、
この方の名前が、サイモン&ガーファンクルの「The Dangling Conversation」という曲に出てくるので、若い頃からお名前だけは存じ上げてる、とういう程度のこと。

さて、この曲。
これ、すごくいいです。


歌詞は、以下。
但し、ポール・サイモンになる歌詞原文は著作権とかあるので、以下のサイトの邦訳だけを引用させて戴く。

サイト
Simon & Garfunkel 私の歌詞の解釈

The Dangling Conversation
P. Simon, 1966
(以下、全文引用)
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  まるで水彩の静物画のような
  暮れかかった午後の時間

  カーテンが風に揺らいで、淡い光が
  床の上を波のように掃いている

  僕らは座ってコーヒーを喫む
  冷え切った思いにつつまれて
  まるで、砂浜に眠る貝のように
  波のうねりだけが心に響く・・
  宙ぶらりんな会話・・
  儚いため息・・
  二人の暮らしの終着

*************************************************

  君はEmily Dickinsonの詩を読み
  僕はRobert Frostを読む・・・
  そして、僕らはそれぞれのしおりを挟みこむ
  失った愛のページの厚みがわかる

  出来損ないの詩のように
  僕らは躍動のない韻文・・
  韻の繋がらない2行の言葉・・
  失われた愛の記憶・・

  宙ぶらりんな会話・・
  儚いため息・・
  二人の暮らしの終着

*************************************************

  そう、もう僕らは、はっきりと口に出して
  言わなければならない時なんだ
  「どうしてこうなったなんて、考える事に意味があるの?」
  「二人の恋愛劇は本当に終わってしまったの?」

  部屋の景色は、そっと色褪せていき
  僕は君の影にキスをする
  君の手のぬくもりは感じれらず
  まるで、もう行きずりの女みたいだ

  宙ぶらりんな会話の中で
  いつしか色褪せてしまった僕らの愛
  儚いため息・・
  二人の愛の終着が、もうそこに見える・・・

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 この曲は、アルバム「Parsley, Sage, Rosemary, and Thyme」に収められています。
夫婦の愛の終焉が、空虚な気持ちが、気だるく物悲しく歌われていますね。
「Overs」という曲でも、やはりこんなシーンが描かれていました。

 彼らの曲の中では、あまりメジャーな部類には入らないでしょうね、多分。
でも、私は結構好きなんです。最初の「まるで水彩の静物画のような・・・・」の歌詞。
Paulの作る曲は、「風景が聴こえて来る」んですよね。

「君はEmily Dickinsonの詩を読み、僕はRobert Frostを読む・・・」
すれ違う心をこんな言葉で表現する。
 簡単には訳せないけど、決して勿体つけた嫌味な詩にはならず、風景画を見る思いに
浸ることが出来る。私が、この翻訳を続けるのは、そんな喜びがあるからです。

(引用終り)

出だしの4行、これ↓で、もう痺れる。
英語で聞いているだけで十分情景が目に浮かぶ。

It's a still life watercolor
Of a now-late afternoon

As the sun shines through the curtained lace
And shadows wash the room

で、エミリー・ディッキンソンの箇所は・・・

And you read your Emily Dickinson
And I my Robert Frost

つまり、二人は別々のことを考えてる、ということなんだ。

ここまでは、特に邦訳に頼らずに何とか情景を浮かべることができたのだが、
何だか意味の分からなかった箇所があった。
(特に調べたり、考え込んだりしなかったけど)

"Can analysis be worthwhile?"
"Is the theater really dead?"

別れ話の瀬戸際のこんな時に何の論争してるのか?と思ってたんだけど、

「どうしてこうなったなんて、考える事に意味があるの?」
「二人の恋愛劇は本当に終わってしまったの?」

とこう訳すのか。なるほど。

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