佐賀新聞
玄海原発再稼働、「反対」44% 「賛成」上回る
原子力行政を取り巻く情勢が揺れ動く中、佐賀新聞社の県民世論調査では、玄海原発再稼働について「賛成」30・3%、「反対」44・2%で、反対が13・9ポイント上回った。将来的な原発の比率では「減らして維持」といった“維持派”は45・2%、「即座にゼロ」などの“廃炉派”は47・3%で拮抗(きっこう)。福島第1原発事故を踏まえ、地元の原発再稼働には反対が多い一方、電力供給などの問題もあり、将来的な原発利用については意見が分かれた。
性別で見ると、玄海原発の再稼働について、女性は賛成23・3%、反対46・3%に対し、男性はそれぞれ38・5%、41・7%だった。年齢別では30~70代以上の各年代で反対が賛成を8・3~24・3ポイント上回ったが、20代は賛成46・8%、反対31・9%で唯一、賛成が多かった。
将来的な原発比率では、50~70代以上は「今より増やす」「現状維持」「減らして維持」の維持派より、「即座にゼロ」「30年代より早くゼロ」「30年代までにゼロ」「もっと時間をかけてゼロ」の廃炉派が多かった一方で、20~40代は維持派が過半数を占め、若い世代ほど原発が必要と考えている傾向が表れた。
玄海原発が立地・隣接する唐津市と東松浦郡では再稼働に賛成が36・1%、反対が45・4%で、県全体に比べて賛成がやや多かった。原子力防災対策重点地域が原発の半径8~10キロ圏から30キロ圏に拡大するのに伴い、市全域が30キロ圏内に入る伊万里市は賛成30・0%、反対57・5%。将来的な原発の比率については唐津市、東松浦郡は廃炉派が59・8%で、県全体より12・5ポイント高かった。
2012年09月23日更新
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