2013年9月1日日曜日

福島第一原発 別のタンクでも漏えいの可能性 1800ミリシーベルト(4時間浴びると死亡する高線量)

NHK
汚染水 別タンクで新たな漏えいか
9月1日 5時52分

福島第一原子力発電所でタンクから汚染水が漏れ海に流れ出たおそれがある問題で、31日、別のタンクで1時間当たり1800ミリシーベルトという極めて高い放射線量が確認され、東京電力は、タンクからの新たな漏えいの可能性があるとみて、海への流出が起きていないか調べています。

福島第一原発では先月20日、4号機の山側にあるタンクから汚染水300トン余りが漏れたことが分かり、一部が海に流れ出たおそれがあることから、東京電力は、タンク900基余りについて監視しています。

その結果、先月22日に、高い放射線量が観測された3号機の山側にある別のタンクで1日、1時間当たり最大1800ミリシーベルトと極めて高い値が確認され、前回に比べ18倍に上昇しました。
1800ミリシーベルトは、タンク周辺で観測された中で最も高い値で、浴びるとすべての人が死亡するとされる被ばく量におよそ4時間で達します

また別のエリアでは、2つのタンクをつないでいる配管の下で、20センチ四方の水たまりの跡が発見され、1時間当たり230ミリシーベルトが観測されました。

さらに汚染水が漏れたタンクと同じエリアにある別のタンクの近くの地表から、1時間当たり70ミリシーベルトが観測されました。

これらのタンクでは水位に変化はないということですが、東京電力は新たな漏えいの可能性があるとみて、海への流出が起きていないか調べています。

今回、高い放射線量が相次いで確認されたことについて、東京電力は、「タンクの監視は目視で行っていたが、先月末から放射線の測定器を携帯した結果、高い放射線量が観測された」と説明していて、監視のずさんさが改めて明らかになりました。

一方、東京電力が、これらのタンクがあるエリアの海側に掘られた、地下水をくみ上げる井戸で放射性物質の濃度を調べた結果、1リットル当たり最大で900ベクレルのトリチウムを検出しました。
トリチウムの濃度は、12本ある井戸のうち半数の6本でいずれも、前回調査したことし2月から3月に比べて上昇し、最大で15倍余りになっています。

東京電力は、汚染水を減らすためにこれらの井戸で水をくみ上げ海に放出する対策を検討していて、タンクからの汚染水漏れによるものか調べています。


47ニュース
第1原発、タンク4カ所で高線量 新たな汚染水漏えいの可能性

福島第1原発の地上タンクから高濃度汚染水が漏れた問題で、東京電力は31日、タンクと配管の計4カ所から毎時70~1800ミリシーベルトの非常に高い放射線量が計測されたと発表した。いずれのタンクにも明らかな水位の低下はないが、うち2カ所は新たな汚染水の漏えいの可能性もあり、東電が詳しく調べている。

また原子炉建屋に流入する前の地下水をくみ上げる「地下水バイパス」用の井戸の一つで、トリチウムが1リットル当たり900ベクレル検出された。2月の計測では450ベクレルだった。約300トンの汚染水が漏れたタンクがある「H4」エリアに近く、関連を調べる。

2013/09/01 01:13 【共同通信】


AFPBB
福島第1原発で高放射線量、最大毎時1800ミリシーベルト
2013年09月01日 10:10 発信地:東京写真

【9月1日 AFP】東京電力 (TEPCO)は31日、福島第1原子力発電所の汚染水用タンク近くで、人間が4時間浴び続けると死亡するとされる最高毎時1800ミリシーベルトの極めて高い放射線量を新たに確認したと発表した。

 共同通信(Kyodo News)と時事通信(Jiji Press)が報じた東京電力の発表によると、タンク近くの4か所で高い放射線量が確認されたものの、明らかなタンクの水位低下はないという。

 東京電力は先月20日、約1000基あるタンクのうちの1つから汚染水300トンが漏れていたことを発表し、この汚染水が海に流出したのではないかとの懸念が高まっていた。これに続く28日、原子力規制委員会は、この汚染水漏れを国際原子力事象評価尺度(INES)での評価のレベル3(重大な異常事象)とすることを決定し、2011年3月11日に発生した地震による津波で原子炉3基がメルトダウンを起こして以後、最悪の事故となった。

 共同通信によると、今回の高い放射線量は、31日に行ったタンク3基とそれらのタンクとプラントをつなぐ配管の日常的な点検で確認された。高い放射線量がさらなる汚染水漏れが起きていることを意味しているかどうかは明らかになっていないが、配管下の水漏れ跡では毎時230ミリシーベルトが観測されたという。

 東京電力は、先月20日に汚染水漏れを確認した際に、汚染水の放射線量を毎時100ミリシーベルト程度と発表していた。

 時事通信によると、今回タンクの1つで確認された最大毎時1800ミリシーベルトの放射線量は、人間が4時間浴び続けると死亡するレベルだという。また、他の3か所は70~230ミリシーベルトが観測されているという。



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