2023年10月12日木曜日

ジャニーズ問題、動かない政府に疑問の声 「人権意識が希薄」(朝日) / 「芸能史上最悪の性加害」になぜ警察も政府も動かないのか…逃げを打つジャニーズ事務所に加担する4つの勢力 メディアや国、タレント自身もジャニーズの隠蔽体質を容認(プレジデントオンライン)

 

(全文)

 柴田さんの指摘の通りだ。世界史上最大の性加害が判明したというのに、事務所の意識もメディアの意識も政府や警察の意識もこのことへの認識が甘すぎる

①旧経営陣が辞職を理由に隠れ、性加害を黙認してきた東山氏らタレントをトップにつけていること、②事務所が21人の被害者の調査だけで、全容解明を意図的に放棄していること、③国連からも指摘されているのに政府や警察が全く動いていないこと、④ジャニーズ利権の恩恵に預かってきた、一部メディアやリポーターたちが、この期に及んで事務所側に立ち、内容の乏しい改革案と補償スキームに疑問符さえつけず、追及の手を緩めていること

あらゆる点で日本の芸能・メディア・政府の人権意識の欠如、問題点が現在進行形で露呈している

「芸能史上最悪の性加害」になぜ警察も政府も動かないのか…逃げを打つジャニーズ事務所に加担する4つの勢力 メディアや国、タレント自身もジャニーズの隠蔽体質を容認 

アカデミック・ジャーナリスト

柴田優呼さん


実際、9月に開かれた1回目の会見時より、さらに隠蔽度は高まった。社長の東山紀之氏と副社長の井ノ原氏というタレント2人を矢面に立て、旧経営陣はその陰に隠れる構図は相変わらず。キーパーソンの白波瀬傑・前副社長は引き続き姿を見せず、前回出席したジュリー氏は欠席した。

事務所が繰り返す「被害者のプライバシー保護」という理由は、的外れだ。ヒアリングを徹底的にするべきなのは、被害者というよりむしろ、経営陣やスタッフ、合宿所やジャニー氏の自宅などに出入りしていた清掃や送迎担当者、「ジャニ担」など、事務所やタレントと頻繁につきあいのあったテレビやスポーツ紙などの編集・制作、及び広告代理店の関係者らだからだ。それと被害者の話を照合する必要がある。

それに比べ、ジャニーズ性加害問題では、警察の捜査による全体像の取りまとめといったことはされず、再発防止特別チームによる内部調査も、わずか約20人の被害者を対象にしただけ。国際基準から見た場合、いかに不十分かわかるだろう。来日した国連人権理事会作業部会が8月に発表した声明で、「政府が主な義務を担う主体として、実行犯に対する透明な捜査を確保し、謝罪であれ金銭的な補償であれ、被害者の実効的救済を確保する必要性」を口にし、国の関与を求めたゆえんだ。


望月衣塑子




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