2012年6月16日土曜日

三重県内の首長 「原発再稼動は必要」はゼロ 三市町長は廃炉を表明


中日新聞
「原発再稼働必要」 県内首長ゼロ 
2012年6月16日
県労働組合総連合(みえ労連)が県内の自治体を対象に原発の再稼働問題をアンケートしたところ、「再稼働は必要」と答えた首長はゼロだった。再稼働の必要性に疑問を持つ首長は七市町に上り、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働が焦点となる中、県内首長の脱原発意識の高まりが明確となった。

アンケートは県内の全二十九市町と県を対象に、四月から六月にかけて実施。調査用紙を郵送し、その後、首長や幹部職員から直接聞き取った。
再稼働の必要性は「疑問」と答えたのは亀山、伊賀、鳥羽の三市と多気、明和、度会、南伊勢の四町。「安全性やリスク管理において問題。市民のコンセンサスを得られているか疑問」(亀山市)、「電力使用の工夫をすれば電力不足の解消も可能」(度会町)など原発の安全性や電力不足を理由にした再稼働の動きを疑問視した。
志摩市、朝日町、玉城町の三市町は「再稼働せずに廃炉にするべきだ」との考えを表明。志摩市は「国民が電力について討議すべきだ」と注文した。
かつて芦浜原発の建設をめぐり、推進派と反対派が町を二分した県南部の南島町(現南伊勢町)と紀勢町(現大紀町)。南伊勢町は再稼働の必要性に疑問と回答し、大紀町は賛否は明確にしなかった。そのほか、名張市は無回答だった。
みえ労連の唐沢克昭議長は「芦浜原発計画は住民が長年の反対運動で撤回させた。福島原発事故で、より脱原発意識が高くなったと思う」と話した。
(宿谷紀子)

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