2012年8月8日水曜日

沖縄に枯れ葉剤を貯蔵していたとの文書が見つかる(沖縄タイムス)


沖縄タイムス
「沖縄に枯れ葉剤」米軍文書見つかる
2012年8月8日 09時21分
(10時間31分前に更新)
 米軍が、沖縄に枯れ葉剤520万リットルを貯蔵していたと認める報告書を公表していたことが7日、分かった。本土復帰の1972年、沖縄から太平洋の米領ジョンストン島にドラム缶2万5千本を運んだと明記している。米政府は一貫して沖縄での貯蔵を否定しており、事実を認める文書が見つかったのは初めて。

 報告書は「ジョンストン環礁の環境アセスメント」で、2003年発行。米陸軍化学物質庁のウェブサイトに刊行物として掲載されている。

 「米空軍が1972年、ベトナムで発生し沖縄に貯蔵されていたオレンジ除草剤の55ガロン(208リットル)ドラム缶2万5千本を、ジョンストン島に運んだ」との記述がある。

 枯れ葉剤問題を取材するジャーナリストのジョン・ミッチェルさんは「米軍が沖縄での貯蔵を認めた文書は初めて。これまで『使用・貯蔵の記録がない』と言い続けてきたが、うそだったことが証明された」と指摘した。

 ジョンストン島には71年、沖縄から毒ガスも移送された。ミッチェルさんは7日付の英字紙「ジャパン・タイムズ」に執筆した記事で、「報告書は(枯れ葉剤の)ドラム缶がレッド・ハット作戦(毒ガス移送)の一環だったことを示唆している」と分析した。

 また、沖縄に駐留していた10人の退役軍人が、枯れ葉剤による健康被害の解明を求める手紙を先月、米上院退役軍人委員会に送ったことを報じた。

 10人連名の手紙は、「沖縄で除草剤・ダイオキシンにさらされた全ての軍人と沖縄のために正しい行動を取りたい」と強調し、委員会で証言する機会を設けるよう求めた。ミッチェルさんは「米政府は沖縄に駐留していた退役軍人の補償要求を却下し続けているが、報告書は決定的な証拠になるはずだ」と話している。

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