2012年11月5日月曜日

「前向きに生きると人に言いつつも前がわからぬと避難者の言う」(東京都 半杭螢子) 「朝日歌壇」11月5日より

東京 江戸城(皇居)東御苑
*
「朝日俳壇」11月5日より

対岸の白き原発十三夜    (札幌市)仁和 亮

*
*

「朝日歌壇」11月5日より

前向きに生きると人に言いつつも前がわからぬと避難者の言う  (東京都)半杭 螢子

みごとなる海夕焼なり福島の預かり犬と並んで眺める        (東京都)大村 森美

水音がスキデスココガイイノデスちいさき声で溝蕎麦の花      (福島市)美原 凍子

*
*

(選者:高野公彦評)
第2首:作者は大島在住。犬と一緒に美しい海の夕焼けを眺めつつ、飼い主のことを案じている気配だ。

第3首:ここは福島だけどそれでも水辺が好きです、と言っているようなミゾソバの花の可憐さに作者は胸を熱くする。


0 件のコメント: