日経新聞
家計貯蓄率、初のマイナス 貯金崩し所得上回る消費
13年度、内閣府調査
2014/12/25 23:25
内閣府が25日に発表した2013年度の国民経済計算確報で、所得のうちどれだけ貯金に回したかを示す家計貯蓄率がマイナス1.3%となった。国民全体で見ると、高齢者を中心に貯蓄を取り崩して所得を上回る消費をしたことになる。増税前の駆け込み消費も響いた。貯蓄率がマイナスになるのはほぼ同じ条件で統計を比べられる1955年度以降初めてだ。
13年度に家計は会社からの給料や利子・配当などで、285兆5千億円の所得を得た。一方で個人消費に289兆2千億円を使った。この結果、差し引きとなる家計貯蓄はマイナス3兆7千億円となった。
家計がためたお金は企業で余ったお金とともに政府が抱える巨額の借金を支える役割をこれまで果たしてきた。ゴールドマン・サックス証券の西川昌宏金融商品開発部部長は「国債の買い手が縮小すれば、潜在的に長期金利の上昇リスクになる」と指摘している。
同時に発表した13年の1人当たり国内総生産(GDP)は3万8644ドルとなり、経済協力開発機構(OECD)加盟国では19位になった。円安の影響で、前年(13位)から順位を落とした。
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