明仁天皇の「生前退位の意志表明」は安倍政権と日本会議の改憲=戦前回帰に対する最後の抵抗だった! https://t.co/xM4CWpnLHz @litera_webさんから— 黙翁 (@TsukadaSatoshi) 2016年7月15日
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つまり、明仁天皇はここにきて、その明治憲法の真髄とも言える終身制をひっくり返し、真逆の生前退位を打ち出したのである。天皇が生前に退位するということは、天皇は国家の「役職」にすぎないということを示すことだ。役職だから、時期が来たら退位する。役職を果たせなくなったら交代する。もし、これが制度化されたら、天皇をもう一度、現人神に担ぎ上げ、国民支配のイデオロギーに利用することは難しくなる。そのために、天皇はこの「生前退位の意志」を明確にしたのではないか、というのだ。
これはけっして、妄想ではない。天皇と皇后がこの数年、安倍政権の改憲、右傾化の動きに危機感をもっていることは、宮内庁関係者の間では、常識となっていた。実際、第二次安倍政権が発足し、改憲の動きが本格化してから、天皇、皇后はかなり具体的で踏み込んだ護憲発言を何度も口にしている。
たとえば、2013年には、天皇が誕生日に際した記者会見で、記者の「80年の道のりを振り返って特に印象に残っている出来事を」という質問にこう答えている。
「戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り、様々な改革を行って、今日の日本を築きました。戦争で荒廃した国土を立て直し、かつ、改善していくために当時の我が国の人々の払った努力に対し、深い感謝の気持ちを抱いています。また、当時の知日派の米国人の協力も忘れてはならないことと思います」
日本国憲法を「平和と民主主義を守るべき、大切なもの」と最大限に評価した上で、わざわざ「知日派の米国人の協力」に言及し、「米国による押しつけ憲法」という右派の批判を牽制するような発言をしたのである。
また、美智子皇后も同年の誕生日に、憲法をめぐってかなり踏み込んだ発言をしている。この1年で印象に残った出来事について聞かれた際、皇后は「5月の憲法記念日をはさみ、今年は憲法をめぐり、例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます」としたうえで、以前、あきる野市五日市の郷土館で「五日市憲法草案」を見た時の思い出を以下のように記したのだ。
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こうした見方は、まったく報道されていないし、これからも報道されることはないだろうが、皇室取材をしている記者やジャーナリストの間では、一般的な認識になっている。海外メディアの中には、今回の行動が安倍首相の改憲に対するものであると書いている新聞もある。
たとえば、米「ニューヨークタイムズ」は13日付けの紙面で、「生前退位の知らせは、まさに安倍晋三総理の自民党が参議院で圧勝した3日後のことだ。安倍総理は改憲発議の要件である3分の2議席を獲得したのである。安倍氏は長年にわたり、日本の完全な戦争放棄を謳う憲法の条文を覆したい(overturn)という野望を抱いている」と書いた上で、「天皇は公的な政治的権限を有していないにせよ、今上天皇が生前退位によって皇位を継承させる徳仁皇太子の存在は、安倍首相が目指す憲法改正と好対照をなしているかもしれない」と指摘している。
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また、安倍政権の御用学者で、日本会議常任理事でもある百地章日本大学教授は朝日新聞に「明治の皇室典範をつくるときにこれまでの皇室のことを詳しく調べ、生前退位のメリット、デメリットを熟考したうえで最終的に生前譲位の否定となった。その判断は重い。生前譲位を否定した代わりに摂政の制度をより重要なものに位置づけた。そうした明治以降の伝統を尊重すれば譲位ではなくて摂政をおくことが、陛下のお気持ちも大切にするし、今考えられる一番いい方法ではないか」と、困惑を隠しきれないトーンで生前退位を否定するコメントを出した。
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摂政も選択肢 麻生氏、「生前退位」めぐり :日本経済新聞 https://t.co/o40iV9DxwW— 黙翁 (@TsukadaSatoshi) 2016年7月15日
生前退位問題、自民党は恐慌状態のようです。改憲のスケジュールが狂ってしまうし、何よりも陛下が生前退位を選ぶということ自体が自民党改憲草案が思い描く「終身国家元首」としての天皇という統治装置の原理を否定するものだからです。— 内田樹 (@levinassien) 2016年7月15日
自民党は天皇制を「反対派を抑圧し、国民を黙らせることのできるたいへん使い勝手のよい統治装置」だとしか考えていません。ただの「装置」なので、陛下がが彼らと違う政治的信念を抱くことは「あってはならない」のです。これほど露骨に不敬な政権は近代史上はじめてでしょう。— 内田樹 (@levinassien) 2016年7月15日
仏ルモンド紙も天皇「生前退位」問題を報じる。日本のメディアと違い、直前の参院選での与党大勝や自民改憲案と関連づけ、安倍首相と違って現天皇(と徳仁皇太子)は現行憲法とその平和主義に深い愛着を持っていることにきちんと言及。さすが。https://t.co/wjXZXTGmoZ— ishikawa yuichiro (@ishikawayuichir) 2016年7月14日
一昨日のLe Monde は天皇退位は安倍政権による改憲を牽制する政治的意味があるだろうという観測を述べております。記事を訳しておきました。https://t.co/7mowhZCCVP— 内田樹 (@levinassien) 2016年7月15日
「天皇には政治的権威はないが、天皇は安倍氏の政策選択に必ずしも同意していない…明仁は世界平和と、軍国主義日本の犠牲となった国々とりわけ中国と韓国との和解をつよく求めて来た」— 門 祐輔 (@yusukemonkyoto) 2016年7月16日
"天皇退位"は法律に規定なく政界を揺るがす #BLOGOS https://t.co/3nUd5U4X3L
天皇陛下、象徴のあり方に強い思い 公務軽減受け入れず:朝日新聞デジタル https://t.co/KS6EeK6ZFS、「憲法に定められた象徴の立場をしっかり受けとめて欲しい」との思いを強く持っているという— 黙翁 (@TsukadaSatoshi) 2016年7月15日
関係者によると、天皇陛下は「生前退位」の意向を皇太子さまにも示し、「憲法に定められた象徴の立場をしっかり受けとめて欲しい」との思いを強く持っているという。
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天皇陛下の生前退位 米紙が皇太子を分析 「改憲と対照的」 (日刊ゲンダイ) ; 米紙NYタイムズ(電子版)は13日、天皇の地位を継承する皇太子を、「平和憲法を称賛してきた」と論評する記事を掲載した。 / 米紙「2世紀ぶり」と紹介 皇太子は平和憲法称賛とも | 2016/7/14 - 共同通信 ; 皇太子さまについては「たびたび(日本の)平和主義の憲法を称賛してきた」と指摘。公式には天皇に政治的な権限がないとしながらも、安倍晋三首相が目指す憲法改正とは対照的な考え方を示すかもしれないと分析した
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