2016年7月19日火曜日

本日発売の「女性自身」、先週までの4回連載「自民党改憲草案を解く」からスピンオフした特別企画が掲載されています。4回連載登場者に加え、内田樹・内山融の両先生が加わっておられます。私もほんの少しコメントしています。是非ご覧ください! — ナンノツモリダー!™(南野 森) ; 安倍首相のやぶれかぶれ 『緊急事態条項』だけは通さない強い覚悟を! / 『では、どなたも異論のなさそうな緊急事態条項を加えるというところで妥協します』と引き下がるポーズをしてみせて、全権委任を手に入れる。官邸は今そういう絵を描いているはずです。(内田樹)




 神戸女学院大学名誉教授で思想家・武道家の内田樹さんは、次のように語る。

「安倍首相には任期というタイムリミットがあります。次の衆院選で3分の2取れる保証もない。だから、短期決戦に出てくるはずです。9条や基本的人権の尊重などに手をつけると国論を二分する騒ぎになる。それを調整するだけの時間的余裕が政権にはありません。ですから憲法本体には手をつけず、『緊急事態条項』の『加憲』の一点張りで勝負に出ると予測しています」

 そして、内田さんはこう読者に提言する。

「『緊急事態条項』を通せばそれから後は何が起きようと総理大臣がこれは『緊急事態』だと認定すれば、憲法が停止できます。政府の出す政令が法律に代わる。つまり、事実上の独裁体制が成立します。緊急事態条項というものを国民は震災や津波のようなときに行政府に権限を集中する緊急避難的措置のようなものだと理解しているでしょうけれど、その本質は憲法停止の条件を定めたものです。『改憲』ではなく『廃憲』です。緊急事態条項さえ通せば、総理大臣は憲法を好きなときに停止できる。つまり国民主権・立憲主義をうたう憲法の全体が無効化されるということです。改憲の“本丸”は『緊急事態条項』です。9条などで収拾がつかなくなったときに『では、どなたも異論のなさそうな緊急事態条項を加えるというところで妥協します』と引き下がるポーズをしてみせて、全権委任を手に入れる。官邸は今そういう絵を描いているはずです。ですから、『緊急事態条項』だけは絶対に通さないという強い意志を、読者のみなさんが持っていてほしいと思います」

0 件のコメント: