映画「スラムドッグ$ミリオネア」を観てきました。
アカデミー賞8部門(監督、作品、作曲、脚本など)受賞とのことです。
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過酷なスラムに生きる少年たちの逞しさと、その中で幸運にも「金」と「愛」を掴む青年の物語。
貧困、宗教紛争(殺戮を伴う)、犯罪(幼児誘拐)、警察での自白強要(拷問)・・・と、ムンバイの繁栄が、クイズの進展に併せて描かれてゆく。
その物語の展開の構成は素晴らしい。
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製作者は過酷な状況の中でも(明るく)逞しく生きるポジ的側面を描きたかったのだろうと思う。例えば、日本で言うならば、「焼け跡闇市で逞しく生きた人たちや、大阪でいえば危険を冒して砲兵工廠跡の鉄材を売り飛ばして金にする「アパッチ族」などの物語のように。
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しかし、現実には、圧倒的多数の人々は、「幸運」を掴めず、「神」の恩恵なども受けられずに、(表現は失礼だが)、朽ちてゆくのだろう。
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だから、エンディングは、その幸運な男女とそうでない多くの人たちが、せめて伝統的インド映画のように楽しく歌って踊ろうよ、というように私には見えた。
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金融危機のさ中の現在はよく知りませんが、ムンバイはインド繁栄の象徴と言われてきました。日頃、そのムンバイというのは一体どうゆうところか知りたかったので、その辺でも大変満足できる映画ではありました。
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「ぼくと1ルピーの神様」というのは、この映画の原作本です。
真中はサウンドトラック。音楽担当の方は、インドのモーツアルトと云われているとか。
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