2013年3月6日水曜日

【PC遠隔操作事件】警察も検察も、これで大丈夫なのか…(江川詔子) 検察官「「無実だと言うなら、録画などされなくても堂々と説明しろ」と迫る








【PC遠隔操作事件】警察も検察も、これで大丈夫なのか…
江川 紹子 | ジャーナリスト
2013年3月5日 22時40分

 「もう、絶対許しません」ーー日航機の爆破予告などをしたとしてハイジャック防止法などの疑いで再逮捕された片山祐輔氏の弁護人である佐藤博史弁護士の怒りが炸裂した。
片山氏は5日、東京地検に身柄を送られたが、そこで検事が弁解録取書の作成にかこつけて脅迫的な取り調べを行ったり、事実と異なる記載をしようとした、という。
これまで、検察側の対応には期待を寄せていた佐藤弁護士だが、「こちらは、録音・録画をすれば黙秘せずに話すと言っているのに、こういうことをするとは…」と怒り心頭。
今後は検察とも全面対決の方針で、勾留質問などで裁判所に行く時以外は留置場から出ず、一切の取り調べに応じないことになりそうだ。

検察官の対決姿勢に反発
 弁解録取書とは、逮捕された被疑者に対し、容疑についての言い分を初めに聞いて作成される文書。
片山氏は、これは取り調べとは異なる手続きとして、警察でも作成に応じている。

 佐藤弁護士によれば、検察官に対しては「今日の機会を利用して、録画したうえで思う存分取り調べをして下さい」と要望してきたが、検察側は録音・録画を拒否。
片山氏が、「録音・録画がされないなら、弁解録取の手続きには応じるが、取り調べは拒否する」と伝えると、検察官は弁録は取らず、取り調べを始めた、という。

 検察官は対決姿勢で臨み、「検察は、君を起訴できるし、有罪にできる」と断定。
録音・録画について「(検察に)そういう義務はない。法律に違反しているのは君の方だ」などと述べ、「無実だと言うなら、録画などされなくても堂々と説明しろ」と迫った、という。
こうした取り調べが午前10時から正午まで続き、弁録は作成されなかった。
午後には、取り調べを拒否する旨の意思表示をしたが、「まだ弁録ができていないから」と言われてやむなく取調室に赴き、午後1時半から2時50分まで取り調べと弁録作成が行われた、という。

 佐藤弁護士によれば、ウイルスが作成されたプログラム言語C#は使えないことを説明しても、検察官は「そんなことは(犯人でない)根拠にはならない。こっそり勉強しているかもしれない」と聞き入れず、片山氏が「それは悪魔の証明ですね」と言い返す場面もあった。
正月に江ノ島に行った時の服装や当時持っていたリュックの行方を聞かれ、「服は古着やさんに売った。リュックはイタリア旅行に行った時に壊れたので取り替えた」と説明すると、証拠隠滅を図ったかのような記載が弁録の中に盛り込まれそうになった。
片山氏が「サインはできない」と拒むと、検察官は渋々そこを削除した書面を作り直した、という。

 片山氏は弁護人らに、「疲れました」「録画されていたら、こんな取り調べはできないと思う」などと述べた、とのこと。
佐藤弁護士は「検察は片山さんを虚偽の自白に追い込もうとしている。
これだから、録音・録画のない取り調べには応じられない」と語気強く語った。

捜査機関のありようを案ずる

(略)

本当に、警察も検察も、これで大丈夫なのだろうか…。

*
*
無実の説明をしろ、と。
ど、ど、どうしたらそんなことできるの?
拘束されてて。
世間的にはもう既に犯人扱いされてて。

これが「権力」というものか。

もし、万が一、冤罪だったら。

勝手に引っ張られて、
挙句、自分で無実を説明しろ、と。





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