NHK堀アナ 退局の裏側にNHK現会長の“力”
東スポWeb 3月23日(土)11時13分配信
NHKが大揺れだ。かつて「報道のエース」と呼ばれた堀潤アナウンサー(35)が4月1日付で同局を辞めるが、その裏側で「政界・産業界からの圧力がかかった」という声が漏れてきた。表面上は「一身上の都合」だが、実は度重なる反原発発言のせいで退職に“追い込まれた”形だというのだ。果たして一アナウンサーの去就に政界などの圧力がかかることがあるのか?
NHKきってのイケメンで女性人気も高かった堀アナ。2001年に入局し、リポーター時代には、報道局が特ダネに対して贈る賞を4年連続で5回も受賞。10年には32歳で「Bizスポ」の総合司会に抜てきされるなど、確実に出世コースを歩んでいた。
そんなエリートアナに転機が訪れたのは、一昨年の東日本大震災。原発事故における国やNHKの対応に疑問を抱いた堀アナは、ツイッターなどで体制批判や反原発を訴えた。
今年の3月11日には、<震災から2年。原発事故発生のあの日私たちNHKはSPEEDIの存在を知りながら「精度の信頼性に欠ける」とした文部科学省の方針に沿って、自らデータを報道することを取りやめた>と明かした上で、<国民の生命、財産を守る公共放送の役割を果たさなかった。私たちの不作為を徹底的に反省し謝罪しなければならない>と述べた。
個人のツイッターでの発言とはいえ、現役のアナウンサーが自局の報道姿勢を批判し、勝手に謝罪することは前代未聞。これ以外にも堀アナは昨春から米国のUCLA(カリフォルニア大ロサンゼルス校)に留学している間、日米で原発取材を行い、ドキュメンタリー映画「変身」を製作した。
だが、それは同時に局内の居場所を失う行為でもあった。局員の1人は「原発問題は被災者への補償や賠償のこともあり、非常にデリケートな事案。個人といえども、NHKの看板を背負った人物が勝手に発言されては困る」とこぼす。
政府は原発政策の見直しを掲げているものの、再稼働を容認するなど「維持」の考えは変わっていない。“親方日の丸”のNHKも同様で、それにあらがう堀アナは単なる厄介者でしかない?
「完全に腫れ物扱い。彼と話すと上層部からマークされるから、積極的に話しかける者もいなかった」(別の男性局員)
堀アナは18日に辞表を提出。NHKによれば「一身上の都合」によるもので、今後については「インターネットを使った次世代の情報発信の方法を確立したい」と説明していたという。
だが、同アナがネット上でジャーナリストの杉山正隆氏とやりとりした中には、ドロドロとした内幕も記されている。
「本日、退職届を出しました。先週米国から帰国後、春からの担当番組(編注※「きょうの料理」など)は全てキャンセルだと告げられ、さらに懲戒処分の検討が始まっていたので、家族とも相談し、先手を打って退職する道を選びました。(中略)政界、産業界をバックにした会長筋からの圧力は強く、闘いきれませんでした」
退局の裏にNHKの現会長・松本正之氏(68)の“力”が働いたことを示唆する内容だ。松本氏は元JR東海副会長で、国鉄改革の時は解体を拒む労働組合側との交渉にあたった労務のプロ。実際、政財界に太いパイプを持つ財界関係者いわく「堀アナを退局に追い込むことなど、赤子の手をひねるようなもの」。会長がその気になればたやすいこと、のようだが。
堀潤アナのツイート、NHKは「事実誤認」――メディアの政府追従こそ問題
オルタナ 3月25日(月)12時15分配信
「原発事故発生日、NHKはSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測システム)の存在を知りながら文部科学省の方針に沿って、自らデータを報道することを取りやめた」。4月1日付でNHKを退職する堀潤アナウンサーは、東日本大震災から2年目を前にした3月10日、ツイッターにこう投稿した。しかしNHKはこのツイートを「事実誤認」としている。
東電原発事故では放射性物質を含んだ雲(プルーム)が福島第一原発から主に北西方向に拡散し、双葉町や浪江町、飯館村などが高いレベルで放射能汚染にさらされた。双葉町の井戸川克隆前町長は2012年1月の国会事故調に参考人として出席した際、SPEEDIの拡散予測について「国は責任を持って知らせるべきで、大変残念だった」「(拡散予測があれば)避難の判断で違った方向に舵を切った。罪の深さは計り知れないほど大きい」と国の対応を批判した。
もしSPEEDIの拡散予測が事故直後から公表されていれば、被ばくを避けられた住民は多かったはずだ。冒頭の堀氏のツイートは「(NHKは)国民の生命、財産を守る公共放送の役割を果たさなかった。私たちの不作為を徹底的に反省し謝罪しなければならない」と続く。
これに対してNHKは13日、本誌取材にFAXで回答。「ツイートの内容に事実誤認があり、事故発生日にSPEEDIの予測データは把握していない。事故翌日の12日から原子力安全・保安院などに再三取材を行ったが、『地震の影響で正しいデータが出せない』という回答だった」と反論した。
ところで、GoHoo(ごふー、日本報道検証機構)は主要紙によるSPEEDIの初期報道を検証している。それによると、当時の文科省副大臣は震災から5日後の2011年3月16日の記者会見でSPEEDIの運用を認める発言を行ったが、各紙ともこれを報じなかった。同19日、「SPEEDIが運用されながらデータは非公表」と最初に報じたのは雑誌「アエラ」だった。
一方、NHKがSPEEDIについて初めて伝えたのが4月4日であり、その予測データを報じたのは放射性物質の放出から実に40日以上が過ぎた同25日。3月23日に政府が試算データを公表した際、同局は「予測データとは全く異なり、精度が不確か」として試算データ地図の報道を見送った。NHKは情報の正確性を最優先にする余り、政府がSPEEDIの予測データを公表するまでSPEEDIデータを報じることができなかった。
政府事故調の中間報告は、SPEEDIの予測結果をめぐり文科省内で「公表すると無用の混乱を招く恐れがある」とする意見が3月16日の時点で上がったと指摘。また民間事故調の報告書は、SPEEDIをめぐる同省の対応を「責任回避を念頭に置いた組織防衛的な兆候がみられ、公表遅れの一因となった可能性がある」と批判している。
こうして見てみると、SPEEDIの拡散予測を速やかに公表できなかった政府の一連のふるまいは、NHKが「精度が不確か」としてSPEEDIデータの早期の報道を行わなかった姿とよく重なる。
堀氏は翌11日のツイートで「情報は公開されなければ市民が判断する材料がなくなります。政府がデータを公表しなかったのはパニック回避が理由と後に明らかにされていますが、メディアも一緒になって足並みを揃えるのは健全ではないと考えています」と述べた。
NHKが3・11当日にSPEEDIの拡散予測の存在を把握していたのかについて、堀氏とNHKとの間で見解が真っ向から対立する。しかし政府に歩調を合わせるメディアの体質が変わらなければ、再び原発の過酷事故が起きた際に同じ過ちが繰り返されるのを避けられない。(オルタナ編集委員=斉藤円華)
NHK堀アナの退職は「突然」だったのか 本人はツイッターで局へ「皮肉」?
J-CASTニュース 3月24日(日)14時52分配信
NHKの退職が決まっている堀潤アナウンサー(35)が、自身の退職に関するNHK会見の内容に対し、ツイッターで不満をのぞかせている。
放送総局長が、「(退職は)突然で驚いた」と述べたという報道を受け、堀アナは「突然…」と投稿した。ツイッター上では、「突然ではないでしょう」として、堀アナに対する同情の声も寄せられており、意外な参加者からの応援ツイートもあった。
■「端から見てると辞めさすように…」
22日の定例会見であった石田研一・放送総局長発言は、毎日新聞のエンタメ情報サイト「まんたんウェブ」などが報じた。堀アナの退職について、「突然で驚いた。本人の強い希望なので、残念だが、いたしかたない」と述べたという。
これに対し堀アナは3月23日、「突然…」というコメントとともに関係記事を引用するツイートを投稿した。
堀アナは東日本大震災以降、ツイッターを通じて原発に批判的な立場からの発言を続けてきた。12年3月から1年間アメリカに留学している間、福島やスリーマイルなどの原発事故を追ったドキュメンタリー映画「変身」も制作したが、NHKはこの映画の上映中止を指示した。
堀アナは3月16日のツイートで、「僕が制作した映画や一連ツイートの件で、春からの番組収録もペンディングだと告げられました」として上司と面談することを明かし、その数日後に退職届を提出した、という経緯がある。
このため、堀アナが23日に「突然…」とつぶやいたことについて、これまでの経緯を無視した形のNHK側の「突然発言」に対する皮肉では、といった受け止め方も広がった。
堀アナのフォロワーからは「辞めて正解ですね」「こんなにズルい発言てこの世にあるんですね」「勝手に辞めた感を醸し出してますが、端から見てると辞めさすようにもっていったのは局側のように思います」など、NHKを批判するコメントも多く寄せられている。高速増殖炉もんじゅの「非公式ゆるキャラ」としてツイートしている「もんじゅ君」も、「ぜんぜん…突然じゃないですだよね…。」とリプライを寄せた。
NHK退職騒動の堀アナ ツイッターで不満表明
デイリースポーツ 3月23日(土)18時19分配信
4月1日付でNHKを退職する堀潤アナウンサーが、同局の石田研一放送総局長が22日の定例会見で「(退職は)突然で驚いた」などと話したことを受け、23日、自身のツイッターで「突然。。。」と不満を表明した。
インターネットで自身の退職がニュースになっていることを知った堀アナは、23日、ツイッターでネット記事を引用し、「突然。。。」と不満げにつぶやいた。
石田放送総局長は「突然で驚いた。本人の強い希望なので残念だが、致し方ない」とコメントしていた。
堀アナは昨年6月から、NHKの人材育成プログラムを利用し米・カリフォルニア大に留学した。4月からは「きょうの料理」などを担当するはずだった。
これまでも堀アナは、ツイッターなどで社会問題や報道に対する率直な意見を度々発表。3月11日には、2年前の福島第1原発事故の際のNHKの報道のあり方を批判していた。
今月16日のツイートでは「僕が制作した映画や一連ツイートの件で、春からの番組収録もペンディングだと告げられました」と番組を降板する可能性を示唆、上司と面談することを明かしていた。
昨晩は僕が主催する市民メディア8bitNewsの皆が激励会を開いてくれた。有難う!今日は一日経費清算。NHKは留学後三年以内に局を辞めると、費用返還という内規なので粛々と。 instagram.com/p/XOXK5bNgo6/
— 堀 潤 JUN HORIさん (@8bit_HORIJUN) 2013年3月24日
突然。。。<NHK放送総局長>堀潤アナ退職に「突然で驚いた」(まんたんウェブ) - Y!ニュース headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130322-…
— 堀 潤 JUN HORIさん (@8bit_HORIJUN) 2013年3月23日
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