2024年12月23日月曜日

ホンダ・日産の統合は、日本の製造業「終わりの始まり」か…いまや「最後の望み」が「家電・スマホ」の”二の舞”に(野口悠紀雄); 日産の利益が大幅減 自動車産業は100年に1度の変化に直面 すり合わせが重要でなくなる ドイツの自動車産業も凋落 ホンファイがなぜ買収提案?            


〈本文引用〉 

ホンファイがなぜ買収提案?

日産に対しては、EMS(電子機器の受託製造サービス)の世界最大手、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が出資の提案を行っていたという報道がある。それを阻止するために、ホンダとの提携を急いだというのだ(日本経済新聞、12月9日)。

では、ホンファイは、なぜ日産を買収しようとしたのか?

第一に、日産の持つ高い技術力を評価した。しかし、EVへの転換にあたっては、純粋な技術力だけではなく、すでに述べたような社内構造の大改革が必要となる。こうしたリストラは、日本型の組織人にはできないと考えたのだろう。

そして、自分が買収すればできると踏んだのだろう。

実は、電器産業が、同じような事態を経験した。IT革命によって、世界的な水平分業化が進み、ビジネスモデルの大改革が求められたのだ。

それに失敗して経営危機に陥っていたシャープは、2016年4月に、ホンファイに買収された

電器産業が没落した後、自動車は日本の製造業の最後の望みだった。それがいま、ついに「終わりの始まり」を迎えようとしているのではあるまいか?



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