【特集】アルフレッド・スティーグリッツ
アルフレッド・スティーグリッツ(1864-1946)
《冬、五番街》1893明治26
アルフレッド・スティーグリッツ(1864-1946)
《終着駅、ニューヨーク》1893明治26
スティーグリッツが10年にわたるヨーロッパ留学から帰国した1890年には、今日のニューヨークを特徴づける摩天楼の建設は、まだ始まっていません。
「画趣のある(ピクチャレスク)」対象を求めてマンハッタンを歩いたスティーグリッツは、同時代のヨーロッパの写真家たちが好んでとりあげた歴史ある街並みや牧歌的な田園風景に代わるものとして、ニューヨークの路上で働く人々にレンズを向けます。
ガラスネガを使う当時のカメラは感度も低く、連続した撮影もできません。
路上を行きかう人々や馬車などの一瞬の姿を捉えることは、たいへんな技術的挑戦でもありました。
アルフレッド・スティーグリッツ(1864-1946)
《五番街・街頭風景》1896明治29
アルフレッド・スティーグリッツ(1864-1946)
《ザ・ハンド・オブ・マン》1902明治35
アルフレッド・スティーグリッツ(1864-1946)
《ジョージア・オキーフ:ある肖像》1902明治35
スティーグリッツとオキーフは1916年に出会います。
翌17年頃から撮り始められたオキーフのポートレイトは、30年代の半ばまで続けられ、300点以上の作品が残されています。
ここに展示した18年撮影のオキーフがまとっている着物風ガウンは、彼女がアトリエで好んで身に着けていたものですが、ジャポニズムの影響を受けた19世紀末の絵画のような趣を画面に与えています。
こうしたピクトリアリズム(絵画主義)的な性格は、次第にオキーフ独特の存在感を直截にとらえたモダンな描写へと変化していきます。
アルフレッド・スティーグリッツ(1864-1946)
《ジョージア・オキーフ:ある肖像-横顔》1920大正9
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