2012年6月30日土曜日

関電(関西電力)の危険な経営(金子勝)


金子勝(‏@masaru_kaneko)さんのツイターより
(改行を施した)


【関電の危険な経営1
昨日、関西地域のNHK「かんさい熱視線」に出ました。
関電は発電の半分が原発だが、今後8年以内に11基中7基の原発が40年を超える
原子炉等規制法が厳格に適用されれば、電力供給の3分の1を失う。
つまり老朽原発に依存したビジネスモデルは早晩破綻するのです。

【関電の危険な経営2】
これら老朽原発は原価償却が終わっておらず、廃炉のための引当金も不足
40年で廃炉にすると、利益がなくなり多額の損失が次々出るのです。
引当金は40年間稼働率76%で積むが、事故かトラブルが多い危ない原発と積めない。



【関電の危険な経営3】
しかも原発は止めているだけで減価償却とメンテナンス費用で多額の損失を生む不良債権です。
つまり関電は老朽原発を動かし続けないと経営が成り立たない危ない企業なのです。
だから、なし崩し再稼働を強行し、保安院も40年すぎた美浜1号機の10年延長を認めるのです。



【関電の危険な経営4】
関電は大飯原発のフィルター付ベントや免震棟等の対策を先送りするが、資金繰りを含めて具体的な資金計画を提示しない。
おそらく現在の経営状態では実施は極めて困難。
ましてや40年廃炉寸前の老朽原発に安全投資をするはずがない。



【関電の危ない経営5】
六カ所村の再処理施設は、計画時から20年たっても動かず、建設費1.4兆円、減価償却や人件費1.6兆円、増資0.4兆円の計3.4兆円もコストオーバー。関電は出資・債務保証など巨額の資金をつぎ込み抜けられないのです。 http://goo.gl/Y8Y9t 

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東京新聞
稼働30年超の原発17基 廃炉積立金 14基不足
2012年6月29日 07時08分
運転開始から三十年を過ぎた全国十七基の原発のうち十四基が、四十年の運転期間(寿命)中に、廃炉に必要な費用を積み立てられないことが分かった。経済産業省資源エネルギー庁の資料を基に、本紙が試算して判明した。廃炉が必要になった時点でも、総額六百五十九億円が不足する深刻な状況だった。 (桐山純平、山口哲人)

原発を廃炉にするには、長い年月と三百億~八百億円と巨額の費用がかかるため、電力会社は毎年、費用を積み立てることが義務づけられている。電気事業法は四十年間で積み立てが完了することを想定しているものの、明確には期限が切られていない。
エネ庁の資料で示された積み立てるべき金額、これまでの積立額などを基に、本紙は運転開始から四十年に達した場合の不足額を試算した。

日本原電敦賀1号機(福井県)や関西電力美浜1号機(福井県)は既に運転期間が四十年を超えているのに、積立額はそれぞれ三十九億、九十三億円が不足している。七月に四十年を迎える美浜2号機も六十六億円が不足している

逆に積み立てが完了するのは、四国電力の伊方1、2号機(愛媛県)と九州電力玄海2号機(佐賀県)の三基のみ。ほかの十一基は十億~八十八億円が積み立て不足となるとの結果になった。
廃炉費用に必要な積立額は、原発稼働率76%で四十年間運転したとしてはじきだす。ただし、トラブルなどで稼働率が76%に到達しない年があると、単年度の電力会社の積立金は少なくなり、四十年間で必要な額には満たない仕組みになっているという。
エネ庁幹部は「稼働率が低かった原発は積立金が足りない傾向にあるが、算定式に従って計算するとこうなるのは当然」と、制度に問題はないとの見解を示した。
しかし、積立制度はもともとは積立期間が二十七年に設定されていたが、二〇〇〇年に電力会社の負担を減らす目的で四十年に延長された経過がある。
負担を減らしたのに肝心の積立金が足りない状況に、慶応大の金子勝教授(経済学)は「原発を廃炉にした瞬間に積み立て不足を全額解消する必要が出てくるので、そうならないよう電力会社は四十年を超えても老朽原発を動かそうとしている」とルールの厳格な運用を求めている。
(東京新聞)






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