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首相、TPPへ奔走…決断にのけぞった麻生氏
読売新聞 3月16日(土)9時14分配信
安倍首相が15日、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加を表明した。決断までの舞台裏を追った。
◆盟友
1月、首相官邸の執務室。首相は、盟友の麻生副総理と向き合い、2月の日米首脳会談直後にTPP交渉参加を表明すると伝えた。
のけぞった麻生氏は「首相がそう言うなら……(支持する)」と答えるのが精いっぱいだった。
麻生氏は、TPPを国論を二分するやっかいな問題とみて、昨年、民主党の野田政権に片づけてもらおうと動いたことがある。衆院選の最中の12月、麻生氏は当時の野田首相に電話し、「TPPをやってくれ。それがあなたの最後の仕事だ」と迫った。「参加表明したら、私を支持してくれますか」と問い返す野田氏に、麻生氏は「選挙をやってるんだから、批判するに決まってるだろ」と素っ気なかった。結局、野田氏は参加表明を見送った。
首相の懐刀の菅官房長官も、参院選前の交渉参加表明には慎重だった。自民党は、衆院選で農業団体の力を借りて当選した議員が増えた。
TPPに反対する全国農業協同組合中央会(JA全中)の意向に背けば、参院選でしっぺ返しを食らうことが懸念された。
首相は、「参院選後の方がいい」と進言する菅氏を、「農業団体は反発するだろうが、参院選までに必ず求心力を取り戻すことができる。関係修復の時間を作るためにも、早く表明した方がいい」と説得した。菅氏も首相の熱意に折れた。
最終更新:3月16日(土)9時14分
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